内容説明
社会の多様化に対して教育システムの立ち遅れが指摘されるなか、大学の在り方は、いまどのように模索されているのか―。企業や海外への「頭脳流出」に象徴される研究環境の悪化とその原因、変わる学生のニーズ、そして大学内部から起こりつつある自己改革への動きなど、従来受験や卒業後の就職事情のみが注目されてきた「知」の現場の実状を、豊富な取材データを基にレポートする。
目次
第1部 知性の荒廃
第2部 荒れる研究室
第3部 海を渡る研究費
第4部 逃げる頭脳
第5部 アメリカからの報告
第6部 新しい試み
第7部 『大学を問う』その後
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茶幸才斎
3
平成3年当時、産経新聞が「今、日本の大学ってどうなのよ?」という疑問に対し、各地の大学や研究機関をかなり突っ込んで取材し、学生と研究者の質の低下、資金不足で悪化する研究教育環境、海外流出する研究費と頭脳など、これはかなり危ないんじゃないの、という実情を明らかにして紙上連載したレポート企画の単行本。当時、一部に萌芽していた大学改革の先進事例も未来への希望を託して紹介されているが、報告から19年、果たして状況は変わったか。。。あ、国立大が独立行政法人になったな。。。2010/03/14
ハーブ
0
週刊誌のゴシップ集 なのでリアルタイムでないから辛い あと20ね年後とかだったらいつの時代も変わらないんだなー で楽しめるかもも もっと制度や経営的なの期待してたからガッカリ2014/10/17
朝長耕平
0
誰も踏み込まなかった聖域に、真正面から突き進んだような本。 時代に取り残された大学に明日はあるのか。2013/09/13
こう
0
当時の大学の惨状が事細かに書かれている。当時と今を比較するとどうなのだろう。少しはマシになったのだろうか。大学に籍を置いている身としてはとてもそうは思えないのだが。2011/06/29
丰
0
Y-031999/06/01