内容説明
「行司の格は飾り紐の色で分かる」「土俵は呼出しが叩いて作る」「前髪が長い力士は稽古不足」…行司、呼出し、床山、女将、靴屋・洋品店など、力士を支え、盛り立てる人たちは相撲界の不思議を知り、力士の日常をよく見ているもの。そこで相撲ファンの乃南さんが自ら取材、裏方の意外な役割、楽しいエピソードを紹介しました。初心者から相撲通まで楽しめます。決まり手のミニ解説付き。
目次
不思議いっぱい、お相撲さん
徹底して古いオトコ社会
ちゃんこでハッキヨイヨイ
首投げで金星がついた
力士は土で泥パック?
呼出しは、ひたすら土を叩く
柝の音はキョーンと響いた
荘厳で華やかな土俵祭り
力水はだんだんしょっぱくなる
色がはっきり示す、行司の位〔ほか〕
著者等紹介
乃南アサ[ノナミアサ]
1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。’88年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。’96(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
26
大相撲のファンとして、とても楽しく拝読。「ハッケヨイ」などの言葉の語源、力水の秘密、弓取り式の起源・・・と知らないことだらけ。相撲の良いところは、観客に人生の縮図を見せてくれるところ。これからもずっと、強くなることのみを目指す彼らを応援していこう。2014/08/24
やすらぎ🍀
20
感想を書かずに手放すことにしました✨2019/06/20
金吾
17
相撲のバックグラウンドについて著者が丁寧に解説してくれます。知らないことだらけのため面白かったです。2021/10/07
ナンさん
2
乃南朝による物凄く分かりやすい相撲入門講座。 世の中が散々貴ノ岩暴行事件で騒ぐ前に書かれた相撲入門書。だから時津風親方が冒頭のあいさつをしてたりするの。著者の一押しは魁皇なんだと思った一冊。2017/12/25
bakumugi
2
相撲初心者には知り得ない話やエピソードが面白く、サラッと読めた。贅沢を言うなら、おまけの決まりての絵図はいらないから、エピソードに関わりのある写真やイラストを掲載してほしかった。踵部分に金属板入れているという草履の写真や、今は引退したはずの佐藤寿々江さんの優勝力士額の写真印画紙への絵付け風景とか。でもこれで夏場所観戦がいよいよ楽しみになってきた↑2014/05/11