出版社内容情報
唯川 恵[ユイカワ ケイ]
著・文・その他
内容説明
愛したことが間違いなんじゃない。ただ少し、愛し方を間違えただけ―。完璧に家事をこなす妻を裏切り、若い女と浮気する木島。妻が化粧をするのを許さなかった原田。婚約寸前の彼女がいるのに社内で二股かれた洪一。仕事のために取引先の年上女性に近づく孝次…。裏切られても、傷つけられても、性懲りもなく惹かれあってしまう、恋をせずにいられない男と女のための恋愛小説9篇。
著者等紹介
唯川恵[ユイカワケイ]
1955(昭和30)年、金沢市生れ。銀行勤務などを経て、’84年「海色の午後」でコバルト・ノベル大賞を受賞。恋愛小説やエッセイで、多くの読者の共感を集めている。2002(平成14)年、『肩ごしの恋人』で直木賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
88
2016年242冊め。裏切り、裏切られる男と女の話。寂しがる女と、悔しがる男というあとがきに書かれている言葉にはっとさせられる。「口紅」と「濡れ羽色」が印象に残る。2016/04/09
七色一味
63
読破。男性目線の短篇集。「終の季節」は良かった。男はこずるく、女はこざかしい。各編とも、読み終わった後、思わずため息をついてしまう。ただ、そのため息の意味は、各編それぞれ…。2013/08/03
も
50
いやぁ、胸糞悪い男が多いなぁ。でもちょっとほっこりするのやホラーなど色々な要素が入っていて楽しめました。2016/10/27
もぐたん
44
灰色の重いため息しかない9篇、と思いきや、ラスト1篇は毛色が違ってぐっとくるものの、後味悪いのについ読んでしまうという路線を貫いてほしかった。妻や恋人に対する困惑や後悔が男性目線で語られることで、女性の強さ、狡さ、したたかさをより鮮明に炙り出し、メリハリのある展開でしっかりと読ませてくれる。このスタイルは男と女の果てし無い隔たりを際立たせて面白い。作者の思惑通り心を動かされた作品。★★★★☆2020/12/16
ユウユウ
41
初読ではないはずですが、だいぶ内容を忘れていました。短編集で読みやすいです。男女の恋愛を描かせたらやはりうまいですね。2015/05/30