新潮文庫<br> ヴェジタブル・マン―植物人間

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新潮文庫
ヴェジタブル・マン―植物人間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101176307
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

エリート商社マン瀬尾は、家族旅行の帰途、ちょっとした不注意から、人身事故を起こしてしまう。被害者は一命を取りとめるが、植物人間状態に陥る。医者から、患者はこのまま意識を回復せず、何年でも生き続けることもある、と聞いた瀬尾は、暗澹たる気持ちになり、いっそ被害者の死を望むまでに追いつめられる…。生と死のあわいを抉る表題作など医学もの四編を収録の文庫オリジナル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

背番号10@せばてん。

23
1998年4月19日読了。あらすじは忘却の彼方。(2019年2月12日入力)1998/04/19

MIKETOM

8
表題作。交通事故。被害者は一命をとりとめるが植物状態に。そしてそこから予想だにしなかった事態が加害者を襲う。最初の10日で140万。以降10日ごとに60万の請求書。入院治療費、付添料、被害者の休業補償・被害者家族の生活費ETC。保険は現代のように対人対物無制限といった時代ではない。十分だと思った金額もせいぜい2年程度で使い切ってしまう。もし植物状態10年なんてことにでもなったら…。これは相当の恐怖だろう。あれほど願った”助かって欲しい”という気持ちがやがて”死んでほしい”に変わっていき…。けっこうシビア。2023/06/25

★″レイラ

2
今春、逝去された渡辺淳一氏の医学小説。 無残な 重いテーマを医師だった氏は、事実と理論をクールに織り込み、平凡なサラリーマン一家と植物人間を対峙させます 他人の人生と命を自身の過失で背負うことになっても、常に気がかりがお金。というのが、現実で やがて加害者が被害意識を持つに至ります 他人の面倒の責任持つって、誰にも出来ないのですね、早く解放されて 逃げ出したいが実際の姿でしょう。2014/08/02

sister-ray

0
ぞっとしました。現実味のないミステリーに飽きてリアルな小説を探していたのですが、眠れなくなりました。 現在は本作に出てくるような保険給付金の全額立て替えは無いようですが、まとまった金額が無くなっていく不安と絶望や、金銭理由による夫婦の不和は身にしみています。 主人公の妻への態度や気持ちは筆者の価値観なのでしょう、男性本位だなあと思いましたが… さておきコレは現代の恐怖小説です。家庭をお持ちの男性女性の皆様、怖さが欲しいとお思いでしたらお勧めします…。2017/12/04

kayoshi

0
★★★・・ 2004/02/06

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