出版社内容情報
織田信長、真田幸村、大石内蔵助、加藤清正、西郷隆盛。池波正太郎が語りつくす! 歴史のヒーロー16人の勇猛なる生き方。
織田信長が同盟者・徳川家康の長男信康に腹を切らせたのはなぜか。喧嘩相手の頭目・水野十郎左衛門の屋敷の風呂場で殺された幡随院長兵衛はどんな男だったのか。明治維新の立役者・西郷隆盛が新政府と袂を分ったのはなぜなのか。戦国・江戸・幕末維新を代表する16人をとりあげ、つねに「死」だけを確かなこととした生き方を、現代日本人と対比させながら際立たせた語り下ろしの雄編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
50
戦国・江戸・幕末から16人をとりあげて、その生き方を語っています。語り口調でわかりやすく、知らなかった一面を見ることができたように思いました。面白かったです。2023/03/06
Tadashi_N
28
過去の偉人と比べると、現代の政治家は小粒過ぎる。2017/02/21
金吾
27
戦国から幕末に至るまでの16人の人物評を洒脱な語り口で実施しています。話が面白いため引き込まれますが、所々に戦後の日本及び日本人に対する不満が吐露されている辺りが戦争体験世代らしいなと感じました。2021/01/11
majimakira
18
戦国、江戸、そして幕末維新と、池波正太郎氏が「語り下ろす」時代と人物のリアルな姿。徳川歴代将軍の特徴や明治維新の意味合い等、氏のお考えが柔らかな語り口で展開し、多くの学びを得ることができる。編者あとがきにある以下を読み、そのお姿が目に浮かぶようで嬉しくもあった。『池波正太郎が資料や年表などまるで必要とせずに、過ぎ去った歴史の日々を鮮やかによみがえらせつつ、さながら、「テープに向かって書いて行く」そのありさまは、ただもう見事というしかない。』2016/03/14
tosca
16
池波正太郎の小説は自分の中でハードルが高く読んだ事が無かったのだけど、読友さんのレビューで本書を知る。戦国時代から明治維新までの16名の武将達について池波先生が語る。現代人と比較しての話は現代人に厳しく、「明日死ぬかもしれない戦国時代の人々と現代人とでは『今日』の意味が違ってくる」等、数々の言葉が心に響く。氏の語る男の美学、人物として大河ドラマ程度の知識しかなかった真田幸村や松平容保の章は痺れる。ざっくばらんな語り口調で書かれているので読みやすいし、さほど興味のなかった忠臣蔵にも興味が湧いた 2020/10/22