出版社内容情報
吉行さん、開高さん、そこまで言っていいの!? ワイ談もご愛嬌――華麗なる酔っ払いトーク。
当代随一の話芸の名手であり、酒を論ずればバッカスも顔色なしという二人が、酒の入り口から出口までを縦横に語りつくした長編対談。人はなぜ酒を飲むのかの大命題にはじまり、酒の品定めや飲み方、酒場あれこれ、酒癖のさまざま、二日酔いのなおし方から文学、映画、セックス、風俗まで、話題は森羅万象におよぶ。ワインの芳醇さとジンの強烈さが見事にブレンドした極上の一巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
22
私は呑めないヒトなので、ちんぷんかんぷんなお話が多かった。けれど、巻末にお酒についての用語解説があって、親切設計だなと思いました。開高さん、よくしゃべるかただなぁ。私にとってはおふたりで未知の世界の会話をしていらっしゃる感が・・・。余談ですが「カストリ」ってそのまんま「粕取り」のことだったとようやくわかった次第です。2014/08/01
yokmin
19
開高の経験に基づいた博識さには感服。理屈抜きに面白い。(吉行)「(アメリカは)やっぱり文化の非常に遅れた国だったわけだな」「つまり食い物と酒とのハーモニーなんていうのは考えないんだ」(開高)「回春剤としてポルノ映画を見たければ同胞が出演するのを見ろ・・日本男が西洋女の出てくるポルノ映画を見ても、回春剤にはならん。これは生活の記憶という問題でね」2017/11/25
たまご
16
失礼ながら開高氏、吉行氏共に存じ上げないまま古本屋で購入。調べたところ90年代後半に活躍された作家さんでした。酒好きな2人が開催した酒飲み対談(文字通り飲みながら)の書き起こし本。ウイスキーなどを割らずにガボガボ飲んでいるので段々と節操がなくなってくる様子が面白い。現代なら余裕でコンプラアウトの対談内容だが、半世紀経つと色々変わるんですねぇ。人間の本性は全くと言っていいほど変わっていませんが…。2人共すでに亡くなられているが、もしご存命でも地上波にはまず呼ばれないことでしょう。酒、女はほどほどに。2024/03/15
奏市
16
2人のおっさんが酒飲んでだべったってだけで、内容も下ネタ満載で下品極まるから、一緒に飲みながら読んで楽しかった。こんな人たちと飲んだらなんやかんや学べて最高だろな。好きな作家のドナルド・キーンさんや遠藤周作先生の話題も出てきて嬉しい。バーのマダム「「遠藤先生ってもういやッ」いざっていうときにパンツ三枚はいて十字切ってる」上等な酒は水のようになってくると。ウォッカはロシア語の水が語源。開高さんがウォッカ推してて飲みたい。だいぶ飲んでなく味忘れてるな。この間寄った遠藤文学館で見た若き日の吉行さんイケメンすぎ。2021/08/03
ろし
15
素敵な男性二人の会話を、バーで聞いているような感じ。三回の会談になっているのですが、2回目の女については、勝手なこといってるなぁと、呆れたり、も~しょうがないなぁと、思ったり。かっこよくて可愛い、お二人です。2016/01/21