内容説明
マメに働けば腹が立つ、野暮に水させば泣かされる、意地でも張らねば退屈だ、とかくに人の世は住みにくい…。だか待てしばし、それでも真面目に生きている男の本音、男のこころがここにある。雑木林の残る東京郊外の、倉庫のような箱のようなまっちかくな家「変奇館」で書かれる、思わず笑いがこぼれたり、なるほどとうなずいたり、“同感”と叫んだりの名エッセイ51編。
目次
私の駄目な
近頃の職人
日本ダービー観戦記
川端さん
生き残り
時計の運命
名人大山康晴
変奇館の春
押し寄せる春
七里ケ浜の哀歌
女房の母
万年筆その後
大関貴ノ花
古今亭志ん生