内容説明
ソウル行きのジェット機で出会った身長163センチ32歳の高野章二と、身長182センチ30歳の小坂瑛子。二人には恋愛の可能性も結婚の可能性もないのだろうか―。強く惹かれ合っているのにお互い素直な気持ちになれず、なかなか19センチの身長差が埋められない。そんな揺れ動く恋ごころが、思いがけない事件と絶妙の会話で、スリリングに展開する。おしゃれな大人のラブストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
33
身長差19センチの男女の恋愛模様。山田さんらしいお互いの感情の微妙なズレや変化を映しだす会話がお見事です。外国人労働者問題などもうまく採り入れて社会派っぽい味付けも良い。単発ドラマにするなら、大柄のヒロインは天海祐希しか思い浮かびません!2015/09/02
melon
25
どうせ人は死ぬのだから と心の底では思っていた主人公が、人はいつ死んでしまうかわからないのだから、せめて生きているうちは死んでいるような生き方はしたくない。 と思うようになった箇所に惹かれた。 久しぶりにキュンとする恋愛小説を読んだ。2014/12/02
marumo
21
森田剛と未希主演のドラマがすごくよかった。大昔の話しだけど。金庫解錠師の章二は163㎝、瑛子は182㎝、その身長差19㎝。そんな二人の恋愛は成立するのか、と。山田ドラマそのままの畳みかけるような台詞の応酬は、章二が「こんな小さい男を本気で好きになるわけがない」という劣等感の吐露に終始する。もちろん瑛子も引け目たっぷり。何をグジグジと…と言える人は“標準”に収まることができているのだろう。 “ぼくは君を頭とかで好きなのではなく、下半身や胸のあたりを中心にして好きなんだ” このセリフは女冥利に尽きるな。2018/08/29
ぴかぴか
11
けど「うーん」と唸って止まってしまうので、当事者近辺の傍観者でとどまったまま終了、さてさて結末は。ドキドキもするしイライラもするしとても楽しい読書時間だった。公衆電話とかテレフォンカードとか電話帳を使ってうんぬんかんぬんとか時代背景が昭和なのも楽しいと感じた。映像になったら面白い、瑛子は天海祐希さんで相手は。。他誰がいいだろう?と想像も楽しい2023/06/13
金吾
11
全体としてほのぼのとしたいい話でした。コンプレックスというのはなかなか解消されないことを考えさせてくれます。2020/08/02