小学館文庫
求められる国家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 206p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094023060
  • NDC分類 304
  • Cコード C0195

出版社内容情報

国家観念希薄化の果てに待っているもの!

 二一世紀を迎えた日本は、景気の低迷、政治の混迷、教育の荒廃、道徳の低下など、多くの問題を抱え、まさに瓦解の一歩手前にある。いったいなぜか! その根底には、戦後「国家観」を築けぬまま、「国民」としてのアイデンティティーを拒否し続けた、未熟な日本人の存在がある。日本が「国家」としての姿を失おうとしている今、われわれは、国の在り方を真剣に問い直す必要に迫られている。

内容説明

21世紀を迎えた日本は、景気の低迷、政治の混迷、教育の荒廃、道徳の低下など、多くの問題を抱え、まさに瓦解の一歩手前にある。いったいなぜか!その根底には、戦後「国家観」を築けぬまま、「国民」としてのアイデンティティーを拒否し続けた、未熟な日本人の存在がある。日本が「国家」としての姿を失おうとしている今、われわれは、国の在り方を真剣に問い直す必要に迫られている。

目次

第1章 日本国家の未来を占う3つの事件(第一の事件「日朝交渉問題」;第二の事件「外国人地方参政権問題」 ほか)
第2章 いま、求められる国家論(国家論=ナショナリズムではない;国家はわれわれの中にある ほか)
第3章 日本という国のアイデンティティー(真の護憲派のいない憲法論議;フランス革命の真実 ほか)
第4章 国家相対論化に抗して(「国民」「国家」を忌避する日本;“私たち日本人”の本質 ほか)
第5章 国家論のための人間学(必要な“らしさ”の追求;なによりも「人間」でありたいという欲求 ほか)

著者等紹介

坂本多加雄[サカモトタカオ]
1950年愛知県生まれ。東京大学法学部卒業。現在、学習院大学教授。91年サントリー学芸賞、96年読売論壇賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Haruka Fukuhara

4
わかりやすく示唆に富んだいい本だと思う。2017/04/16

うえ

3
「神社の御神体とされるものを一瞥すれば明らかであろう。こうした「神」が世界の外側にあってそれを創造しそれ故、現世と人間を超越するような絶対的な存在としてのgodでないことは明らかであろう」確かに戦後天皇はgodであることを否定した訳ではなくkamiを否定したに過ぎない。あくまで戦後政治学が八百万のkamiをgodだと考えただけ●昭和天皇「民主主義を採用したのは明治大帝の思召しである。しかも神に誓われた。そうして五箇条御誓文を発した」「実際、天皇の人間宣言の冒頭には五箇条の御誓文が引かれているが…昭和天皇自2015/03/02

バルジ

2
著者の年来の主張が200頁程でコンパクトに纏められている。第一章は時事的な論評のため、刊行から20年近く経った現在ではいささか古いものがあるが、本質に迫るその筆致は十分読むに耐えうるものとなっている。2章以降は著者のこれまでの主張が凝縮された構成。随所に戦後日本のあり方への厳しい眼差しが窺える。国民意識における「歴史」の役割を重視し、国家を総体として検討する「国家学」を説いた著者は本書刊行の約1年後この世を去るが、坂本多加雄という一人の保守論壇の主張を知るに本書は最適な一冊であろう。2019/11/09

politics

1
著者が長年探究し続けてきた「国家学」に関する評論・論文を集めたもの。時事的なものは時代を感じるが、それでも著者の意見は現在でも傾聴に値する。私自身、理想の国家を考えるに際して、まず自分らしさの追求から始めるべきという「国家論のための人間学」の章が興味深かった。コミュニタリアンのマッキンタイアにまで論究しており、著者の学識にも驚かされた。2019/12/30

双海(ふたみ)

0
ふーん。2012/12/03

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