出版社内容情報
イギリスで銀行員にまみえ、香港ではオヤジ道に開眼。沖縄に飛んでそばを食べ尽くし、はたまたミスチルのコンサートに聞き入る……。まさに縦横無尽、好奇心の赴くままにつづられるリンボウ先生の愉悦なる日常風景。
目に映る世界を、希代の好奇心と軽妙な筆致で、品のあるおもしろさに変えることでは定評のあるリンボウ先生こと林望氏によるエッセイ集。 まずは著者お得意のイギリス話から本書の幕は上がる。銀行で身に覚えのない手形の不渡りを経験し、イギリスゆえに致し方ないと嘆じるも、続く一編では、レストランの駐車場での事故に遭遇しながら紳士的な相手方の態度に再認識するイギリスへの信頼と愛。このあたりはイギリス及びイギリス人を語って並ぶもののいない著者の独壇場。 しかし普通の人が見過ごしてしまっていることに、この上ないおもしろさを発見するリンボウ先生の好奇心はとどまるところを知らない。香港に飛べば、「鳥おやじ」「骨董おやじ」のおやじ道に目覚め、台湾では屋台のはしごで健啖家を披露し、沖縄ではそばを食べ尽くす。さらにはミスチルのコンサートに聞き入ったかと思えば、過ぎゆく夏に己を振り返り、果ては日本のどこかに実在する理想の寿司屋を語る……。 まさに縦横無尽、好奇心の赴くままにつづられるリンボウ先生のかくも愉悦なる日常風景。知的刺激に満ちた読みごたえあるエッセイの決定版である。
目次
彼方を望む(イギリス;旅)
四方を眺める(思う;見つめる;極める)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
82
林望さんのエッセイ集。食べ物や音楽などの好みとか生活スタイルとか自分に合わないものへの辛辣な書きぶりやちょっとクセのある文章とか私は結構好きな感じ。三浦しをんさんの書評集に林望さんの別の本が紹介されててだいぶ前から気になってたけどもっと早く読めば良かった。風邪をものすごく恐る様子が大げさに思えなくもないけど一度引くと大変なことになる体質みたいなので仕方ない^^;あと、普段から飲みの席や喫煙室がないと仕事が上手くいかないという考えは如何なものかと思ってるので「飲酒に罪悪について」の章には激しく同意。2017/10/22
彩美心
1
イギリスを書いたものが相変わらずいい。旅を書いたものもよかった。リンボウ先生の文章はその偏屈な性格がよくでているがそれがまた味になって読者を魅了するのだなぁ。いい意味でくせのある文章だと思う。2012/09/29
ゆりっぺ
0
1998年11月30日