出版社内容情報
能・狂言の仕組み、流派、歴史、面や装束など能楽の世界が500点に及ぶ写真と簡明な解説で、視覚的に理解できる初の図説能楽事典です。250の主要現行曲すべてに舞台写真を掲載。あらすじ、見どころも紹介。
昨今の能・狂言の人気は、過去に例がないほどの盛況ぶりである。大都市を中心に連日のように公演があり、また寺社や公園などで行われる薪能は年間200回を超すといわれる。さらにテレビドラマやCMの効果もあって野村萬斎に代表されるスターも現れている。時代とともに多くの人々に親しまれて来ている能だが、見ていて、緩慢な動きと理解し得ないセリフのためか強烈な睡魔に襲われるのは今も変わりがない。本書はそれを解消するものではないが、大きな覚醒剤にはなり得る。 能・狂言の主要250曲を解説した「現行曲紹介」では、すべての曲に舞台写真を配し、あらすじと鑑賞のポイントを付けた。その他、能舞台の構造、筋の展開、各流派の変遷と人脈など能を理解するため全方位からアプローチしている。また500点にのぼる豊富な写真と、津村礼次郎氏、本間英孝氏、山本東次郎氏、野村又三郎氏らの演者、多田富雄氏、堀上謙氏らの評論家を加えた執筆陣は類書にない。能を知ることによって能の魅力を感じ、さらに新たな興味をよび起こすとすれば、図版と文章をマッチさせたこの「図典」は、そのための格好の書であろう。
内容説明
能と狂言を知る上で必要とされる事項を、約500点の写真や図版を使って解説した図鑑。現行曲紹介では、能175曲、狂言72番を収録。巻末に、索引を付す。
目次
第1章 能・狂言案内(能・狂言の種類;能・狂言の流派;能の構造 ほか)
第2章 能・狂言の歴史と作者(能の歴史;能の作者たち;狂言の歴史と作者 ほか)
第3章 能・狂言のテーマと題材(能における生と死;狂言における笑い;古典文学と能 ほか)
第4章 能・狂言の現行曲紹介