パワー・オフ

パワー・オフ

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  • サイズ B6判/ページ数 372p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087741995
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

飛び散る鮮血。教室中に響きわたる悲鳴。高校生の掌にドリルの刃が埋まっていく。「おきのどくさま。このシステムはコンピュータ・ウィルスに感染しています」パソコンのディスプレイには、奇妙なメッセージが表示されていた。コンピュータ・プログラマ。人工生命研究者。パソコン通信事務局スタッフ。驚異の新型コンピュータ・ウィルスをめぐって、いま、人々が動きはじめる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむー

69
初版の’96年はまだ“インターネット”よりも“パソコン通信”が主流な時代。この時代にネット社会とウィルスの影響をエンターテインメントとして描いた先見性に脱帽ですね。『たいへんよくできました』。人の手によって作られたモノが人の制御を離れ人を超えてゆくという題材自体は今や珍しくない部類ではあるけれど、この作品の面白味は実は事件を追う人間の行動よりも、ウィルスの形でネットに蔓延し進化し続けるA-LIFE(人工生命体)がどこまで行き着くのかの過程を見ることの楽しさだと思う。結末もうまいところに着地して好感触。2015/05/11

詩界 -うたか-

12
#読了 #井上夢人◆電動ドリルが動かない原因を探していただけだった——高校生が大怪我したのは、パソコンがウイルスに感染したからだった。「おきのどくさま」そう表示されている時は動作を停止するウィルス。一方ウィルスをばらまいて金儲けしようと企む男と、プログラミングを利用された男がいた。耐えられない事件を後悔しながら足掻く大輔。たくさんの人間が、頭を抱えながら進む先。ゲノム研究をしている八木も不測の事態を理解していなかった。Windowsではないから大丈夫だと疑わず、ワクチンと共に物語は加速する——◆→感想2020/02/20

コリディ

11
7点。再読、25年以上前の作品だが、今になっても何が正しくて、何が間違っているのかよく分からない位、よくできている。プロットなどすごく面白いのだが、何が足りないのだろう?徳山さんがいれば、もう少し違和感なく、スムーズに、満足度が高い仕上がりになったのかな。それにしてもパソコン通信、C言語、ZIPファイルなど懐かしい、”窓の杜”もよく使いました。2021/08/21

りちゃ

11
すごい、これが20年以上前の作品。今だからこそ、読み進めることができたが、当時の自分がこの作品を手に取っていたなら、間違いなく読むのは断念していた。進化する人工生命か。数年後、誰に向かって「ただいま」と声をかけているのだろう…。2018/02/21

11
パソコン音痴の私が読んでもなんとかついて行けるぞ!と思ったら、1996年の作品でした。ネットやパソコンに詳しい人からみたら、物足りないのかも知れませんが、私には充分です。最初に出てきた高校生達の行く末が気になっていたので、ホッとするラストでした。2013/07/05

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