内容説明
二年間の結婚生活に終止符を打ち、精神科医のすすめでヨーロッパへの旅に出たメリッサ。船上で不思議な男に、一冊の本をマヨルカ島へ届けるように頼まれる。そのときの彼の二つの言葉は何を意味するのか?次々と未知の人や事件に遭遇するにつれ、メリッサは自分のなかにある変化が生まれるのを感じた…。「おばあちゃま」シリーズで大人気のギルマンが描くサスペンスに満ちた傑作登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
19
精神を病み、離婚をし、医師のすすめでヨーロッパ旅行に出かけたメリッサ。船旅の途中、ある男性から届け物をしてほしいと依頼されるが・・・。すぐ男性のことを意識してしまう、危なっかしい性格のメリッサ。わけのわからぬまま重要機密とやらに巻き込まれてしまいます。彼女が、最後に下した決断とは・・・。再生と解放の物語。2013/08/16
soriiieee
10
離婚し、自分の内面にうまく向き合えないメリッサのお話。一言でいうと、不思議な本だ。今から20年前に翻訳された本で、文章やメリッサの思想にどことなく古い感性が書かれている。この本は「女性が旅の中で自律(立)心を育む物語」で、ラストシーンでは自分の危機をなんとしてでも乗り越えようとする姿勢が熱い。2021/08/07
misa
0
メリッサの想像力が凄すぎて…。私もメリッサと同じく一人旅はすごく不安だからしようとも思わないのに、なんだかんだ旅を続けるメリッサを尊敬します。終盤では自分に自信を持って強く生きるメリッサがかっこよくて、勇気をもらえました。2016/07/06
フロリナ
0
メリッサ14日間のヨーロッパの旅。2年間の結婚生活に終止符を打ち、精神科医のすすめでの旅。コペンハーゲンでアダムという男性に出会って数日間共に過ごしていた日々は生き生きとして美しく、私の一番のお気に入りの場面。アダムと別れた後、尾行に気付きながらも一人旅を続けるメリッサをハラハラしながら読んだ。ドロシー・ギルマンの本は勇気をもらえる素敵な作品が多くて好きです。2014/12/25