内容説明
行き過ぎた市場原理主義に綻びが見え始め、ITバブルの起業家たちのビジネスの実態にも目が向けられようとしている。しかし、起業家を表す言葉として広まってきた言葉、アントレプレナーには、本来、独創的、開拓者精神を強く意識した意味合いがある。そうした観点から、本書では八人の日本人起業家たちを取り上げた。これら八人の男たちの言葉に共通しているのは、目先の浮利を追わず、独創にこだわり続ける志である。
目次
1 青色発光ダイオードはこうして発明された/中村修二
2 日本半導体ベンチャー協会会長の決意/飯塚哲哉
3 三次元画像データ処理を進化させねばならない/杉山尚志
4 “フラッシュメモリの父”が語る技術者の心得/舛岡富士雄
5 めざせ日本初。四九歳の独立宣言/進藤晶弘
6 大企業のなかの“起業家”精神。二三年の夢の結実/篠田傳
7 “水道哲学”の申し子。独立独歩の実践/高須賀宣
8 世界一を開発する。そのために大切な心がけ/荒川亨
著者等紹介
垂井康夫[タルイヤスオ]
1929年、東京生まれ。1951年、早稲田大学理工学部卒。超LSI技術研究組合共同研究所所長等を経て、武田計測先端知財団常務理事
武田郁夫[タケダイクオ]
1923年、愛知県生まれ。1945年、日本大学工学部卒。逓信省電気試験所に入る。その後、タケダ理研工業設立。武田計測先端知財団理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kiyoshi Utsugi
29
取り上げられた8人の方ですが、青色発光ダイオードの中村修二氏、フラッシュメモリの舛岡富士雄氏等が取り上げられています。 最近の方で言うとサイボウズの高須賀宣氏、アクセスの荒川亨氏も取り上げられています。 携帯電話向けのブラウザNetFrontを開発したアクセスは、鎌田富久氏が起こした会社だと思い込んでいたのですが、荒川亨氏の個人事務所「荒川設計事務所」が大元にあって、その後、鎌田富久氏と一緒にアクセスを創業したということみたいです。2021/02/14
driver1988
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8人の技術屋さんへのインタビューを交えた教訓の書。ところどころ体験に裏打ちされた言葉が出てきます。これを自らの体験に活かしていけるか、どうかが勝負なんでしょうね。私にとっては、知らない個人名、当時注目していた物や分野をいくつか知れたので、これからの参考にしたいと思います。 2010/10/26