内容説明
来世を信じ、より良い生まれ変わりを願ってひたすら祈りに生きるチベットの人々。彼らほど極限の大自然にまみれ、宗教にまみれて生きる人間がこの地球上のどこか他の地に存在するだろうか。混沌の世紀末にあって、チベットは希望の地のひとつになりうるか―。われわれは、この天の大地からヴィジュアル・メッセージを読み解くことができるか。チベット本土、そして亡命チベット社会両地取材敢行。
目次
序文・チベットわが祖国 第14世ダライ・ラマ
いたるところの垂直/中沢新一
チベット文化圏図
カイラス山巡礼
宇宙の軸、神の山
極限高地の人びと
ヤクと寄り添う生活
チベット仏教の日日
バター灯明の浄土
謎のグゲ王国遺蹟
砕かれた仏の国
カーラチャクラとダライ・ラマ
ダライ・ラマインタビュー「私の宗教とは、優しさです」
チベット近現代史/貞兼綾子