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出版社内容情報
可愛くない子どもたち、どう見てもおかしな動物……偉大な西洋画家たちが描いた”へんな絵”で、笑って学ぶアート入門。可愛くない子どもたち、どう見てもおかしな動物……偉大な西洋画家たちが描いた”へんな絵”で、笑って学ぶアート入門。
山田 五郎[ヤマダ ゴロウ]
著・文・その他
内容説明
なぜ、そう描いた!?「へん」で身につく美術の教養。
目次
西洋絵画史とへんな絵の流れ
1 可愛くない子どもたち
2 なにぶん昔のことですから
3 見たことのない未確認生物“UMA”たち
4 小さいおじさん、大きいおばさん
5 多すぎ、描きすぎ、細かすぎ
6 あえてそう描く、その意味は?
7 自分で自分をへんに描く
著者等紹介
山田五郎[ヤマダゴロウ]
1958年、東京都生まれ。編集者・評論家。上智大学文学部在学中にオーストリア・ザルツブルク大学に1年間遊学、西洋美術史を学ぶ。卒業後、講談社に入社。「Hot‐Dog PRESS」編集長、総合編纂局担当部長等を経てフリーに。現在は西洋美術、街づくり、時計、ファッションなど幅広い分野で講演・執筆活動を続けている。テレビ・ラジオへの出演も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
403
山田五郎の切り口が面白く、これまでにない洋画・解説書になっている。ひところ流行した「ヘタウマ絵画」とは違った、狙っていない「へん」や味のある「へん」を愛でる1冊。「細かすぎ、描きすぎ」のヤン・ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻の肖像」が、特に気に入った。直径1センチの10個の円、全てにキリストの受難図を描き切っているが、いったい誰が見るのか? 画家のこだわりに、驚愕。表紙になっているアンリ・ルソーの、おじさんのような少女の眼差しも、忘れられない。この眼力で、読まされてしまった。2022/08/15
rico
158
言ってもいいんだ!聖母子像のキリストってかわいくない!て前から思ってたけど、「その深淵な表情に・・・」なんて解説読むと、うーん言っちゃいかんのかな・・・て思ってた。でも「へん」と感じたものは、「へん」だと感じた理由を考え知ることで、違った世界が見えてくる。個々の作品への突っ込みも秀逸。権威を容赦なく蹴飛ばしてるので、アナーキーな美術論とも言えるかも。こういうの、大好きです。2019/02/03
けんとまん1007
150
確かに、一見して違和感があるもの。よくよく見ると、違和感があったり、その凄さに気づくもの。いろいろある。それでも、今の時代に残っているということ自体、価値があるということ。そこに至るプロセスを思うのも楽しいかもしれない。2019/03/11
R
133
真面目に書いてあるはずなのに、どっか可笑しい、そういう絵画を集めて、その成立を詳しく解説した本でした。いたって真面目というのが強烈であるほど、おかしみが増すという嗜虐にも似たそれなんだけども、絵の巧拙があいまって非常に面白い。山田先生はアンリ・ルソーにともかく首っ丈の様子で、大半がその作品の寸評に割かれていました。へたうまとも違う、味わい深いそれを楽しむ本でした。2020/01/28
ハイランド
128
小さいおじさんと可愛くない子供と、異形の動物達がツボ。今見れば奇妙で笑えるが、その当時は腕自慢の画家達が腕を振るった会心の作なんだろう。そう考えると現代ニッポンのアニメ絵は100年の後の世界ではどういう風に評価されるのだろうか。楽しみだが、まず生きてはいないだろうから見れなくて残念。近代ではやはりルソーとセザンヌが双璧の下手さ。こういう視点での美術紹介は著者の得意とするところだが、西洋絵画の多様さ重層性に感服。美術は奥が深いなあ。第5章の天国の描写、凄すぎるけど人口密度が激高で、ちょっと行きたくないなあ。2019/03/23