講談社現代新書<br> ユダヤ人 最後の楽園―ワイマール共和国の光と影

講談社現代新書
ユダヤ人 最後の楽園―ワイマール共和国の光と影

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  • サイズ 新書判/ページ数 209p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879378
  • NDC分類 316.88
  • Cコード C0222

内容説明

第一次大戦後の窮状にあえぐドイツに成立したワイマール共和国。そこには、不安定な社会情勢下、孤独と不安にさいなまれつつも「共生」の理想を掲げ苦闘したユダヤ人の姿があった。革命家ローザ・ルクセンブルク、憲法を起草したプロイス、バイエルン王国を倒したアイスナー、外務大臣ラーテナウ、法務大臣ランズベルク、カフカやヴァッサーマンなどの作家、フロイトら学界の重鎮、そしてアインシュタインをはじめとする数多のノーベル賞受賞者―。「ユダヤ人絶滅」前夜に咲き誇ったユダヤの栄光と、時代の激流の中で彼らが感じ、考え、めざしたものとは何か。

目次

第1章 前史ユダヤ人の解放と諸問題(問題としての「ユダヤ人」;フランス革命前夜 ほか)
第2章 ワイマール初期とユダヤ人の政治活動(バイエルン王国を倒したクルト・アイスナー;東欧からの革命家ローザ・ルクセンブルクなど ほか)
第3章 ユダヤ人のワイマール文化(経済界のユダヤ人エリート;アルベルト・アインシュタイン ほか)
第4章 夢から現実、孤立から破滅へ(世界のユダヤ人をリードしたドイツ・ユダヤ人;同化、共生への夢と現実 ほか)

著者等紹介

大澤武男[オオサワタケオ]
1942年埼玉県本庄市生まれ。上智大学文学部史学科卒。同大学院修士課程修了、ドイツ政府給費留学生、1980年ヴュルツブルク大学博士号取得。専攻はドイツ・ユダヤ人史、古代教会史。現在、フランクフルト日本人国際学校理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雲をみるひと

8
ワイマール共和国時代のユダヤ系ドイツ人の活動、活躍を具体的な人物、その実績を交えて紹介している。ロシア革命、民族意識の台頭、シオニズム、ナチスといったキーワードとワイマール期にユダヤ系ドイツ人の偉人が多数排出され、その終焉を迎えた事実の関連性がよくわかる。ただし、現在のイスラエルや北米のユダヤ社会にどう繋がっていくかにつきもう少し深掘りされていれば尚良かったかと思う。2019/07/10

Francis

7
第一次世界大戦後に成立したドイツ・ワイマール共和国でユダヤ人がどのように活動していたかを記述。ユダヤ人は第一次世界大戦中、祖国ドイツのために積極的に戦争に協力し、戦後はワイマール憲法の制定など政治にも大きく関わり、文化や芸術面でも大いに活躍した。にもかかわらず、ドイツ以外の欧州諸国にも根強くあるユダヤ人への差別意識がナチスの台頭を招き、ホロコーストの悲劇が訪れる。最近ユダヤ人がかつていかにドイツの文化に貢献していたかを評価する動きが出て来ているとのことで、そのことに救いを見出すことができる。2015/10/08

おらひらお

3
2008年初版。ワイマール共和国期は各分野でユダヤ人の活躍が顕著であったことを指摘した本です。ワイマール崩壊期には多くのユダヤ人犠牲者が出ていたそうです。ただ、ユダヤ人エリートたちはいち早く将来を予測し、亡命やアメリカへ渡航することができましたが、多くのユダヤ人はドイツに残り、多くの悲劇を生み出すことになります。2013/02/26

takao

2
☆結局、ヒットラーはその反動か 2022/04/05

ホンドテン

1
図書館で。ほとんど基本文献。問題点も多々あるらしいが、この手軽さ、平易さは他に替えがたい。同じ筆者による「ユダヤ人ゲットー」も読んで、始めてみたい。2014/10/18

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