出版社内容情報
感動の直木賞受賞作を漫画化
やさしい涙がとまらない
かつて炭鉱の町として栄えたが、今はさびれたローカル線の終点となった幌舞(ほろまい)駅。駅長の乙松(おとまつ)は、幼子を亡くした日も、妻と死別した夜も、独り駅を守り続けた。定年と廃線を間近に、実直な老鉄道員に起きる愛と感動の奇蹟! 涙なしには読めない浅田次郎の直木賞受賞短編2作を、名匠ながやす巧が完全漫画化。
完成された劇画版「鉄道員」「ラブ・レター」は、まさしく圧巻であった。作品を拝見して、私の芸術観が覆った。冒頭にある幌舞駅の夜の情景。神ですらこれほど美しい風景は容易に造れぬであろう。
――浅田次郎
小説「鉄道員」「ラブ・レター」。このふたつの作品から伝わってくる感動こそ、長い間僕が漫画で描きたいと求め続けてきたテーマだったのです。漫画化出来た事は、生涯の記念になりました。
――ながやす巧
浅田 次郎[アサダ ジロウ]
著・文・その他
ながやす 巧[ナガヤス タクミ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
昼寝猫
73
作:浅田次郎、画:ながやす巧。 この本は小説ではなく劇画です。鉄道員は小説も読んでいるし映画も見ていて、ストーリーを知っているのにやっぱり泣いた。小説はいいが映画はダメだったとか、漫画は良かったのに小説はイメージが違ったとかいう事は媒体が違うとありがちだが、鉄道員はどれも全部いい。女性よりむしろ男性の方が刺さるのではないだろうか。これを読んで泣かない男性はいないと思う。同時収録のラブレターも思いきり泣ける作品だ😭2024/01/17
なつ
28
図書館で夫が偶然見つけたものを私も手に取ってみた。だって、泣いてたんだもん。滅多に、本当に滅多に泣かない夫が、泣いてたんだもん。どんな話なのか、どの場面がそんなに泣けたのか、聞いたら、あらすじや感想なんて、滅多に、本当に滅多に語らない夫が、熱く、熱く語るんだもん。手にしない訳にはいかなかった。『鉄道員』勿論、知ってる。小説があること、映画になったこと。でも、読んでいないし観ていない。知らなった、こんな内容だったなんて。漫画もあったなんて。いつかの日本に本当に居たであろう熱い男二人の、それぞれの物語でした。2022/12/21
カタコッタ
11
Eテレの『漫勉』でながやす巧先生のお姿を初めて拝見した。アシスタントを使わず、全てお一人で仕上げられる真摯な仕事に感動し、本書を読んでみた。原作を何度も読みこみ、世界観を作り出す努力を惜しまないのが素晴らしく思う。巻末にはながやす先生による設定資料がついているが、これが素晴らしい。原作も個人的には『ラブレター』の方が好みで、本書も表題作以上の感動でおおいに泣かされた。☆4。2017/04/08
kinupon
5
漫画なので、どのくらい浅田ワールドを描けるのかと思っていましたが、とんでもない!!原作と同じくらい泣けました。これは必読ものです。 2011/10/13
もくもく
5
ながやす巧が描く「鉄道員」をアフタヌーン誌上で読んだのは、高倉健&広末涼子の映画公開のころだったと覚えています。浅田小説の信者だったワタシは、映画のタイアップマンガなんて・・・と思いながら読み出して、その完成度の高さにしっかりと号泣したのでありました。後に単行本が出たのは買い漏らして今に至り、このたびコンビニの棚で十数年ぶりに文庫版に再会して、冬の夜の美しい怪談に再び涙したのでした。 もう一編の「ラブ・レター」は初見で・・・これも良く描けているじゃないか~。 全力でオススメです。2013/06/07
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