内容説明
自動車王国ニッポンの礎はかくして築かれた。日産の中川良一、トヨタの長谷川龍雄、ホンダの中村良夫…航空技術から自動車の研究開発に転身した男たちが、スカイラインGT、カローラ、ホンダF1カーなど、航空機で培った高い技術力と大胆な発想によって、続々と世界の名車を生み出していった開発秘史。
目次
第11章 航空機と自動車とのはざまで
第12章 大衆車時代への胎動
第13章 本田技術、四輪市場へ
第14章 プリンス自動車とカーレース
第15章 日産・プリンスの合併
第16章 本田技研のF1初挑戦
第17章 F1 5年間の成果
第18章 「マイカー元年」のカローラ
第19章 「スカG」とN360の旋風
第20章 排ガス対策とカー・エレクトロニクス
第21章 いま新たな翼を得て
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
16
トヨタの長谷川龍雄、日産の中川良一、ホンダの中村良夫……航空技術者から自動車の研究開発に転身した男たちが初めて明かす、懐かしい名車続々登場の開発秘史。たとえ日本の自動車産業が国際競争力をつけ、世界一になったとしても、企業の利益がすべてに優先し、その手段として集団主義が全面をおおい尽くしてしまうならば、技術者個人の創造的な活動、個性、独自性は失われ、やがては日本の産業自体の活力も失われていくのではないだろうか。新しい時代を切り開いていく原動力は、やはり個人の創造性にあるといえるからだ。 2016/09/19