出版社内容情報
【内容紹介】
飛雄馬はライバル花形の友情により、最愛の人、美奈の死から立ちなおる。
中日のコーチとなった父・一徹は、オズマに魔球打倒のための新打法を授けた。“大リーグボール1号”は完璧に破られ、飛雄馬は再び失意の底におちる。
ある日、飛雄馬は子どもの遊ぶボールの動きから、新たな魔球のヒントをつかむ。あえて2軍落ちを選んだ飛雄馬は親友・伴と特訓にはげみ、消える魔球“大リーグボール2号”を完成させた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みなみ
9
いま読むと全ての場面で現代の感覚と違っていて、共感できるところが無いのがすごい。黒人のオズマが奴隷制度を思い起こすから体罰はやめてくれと言っているのに野球の奴隷になれ!も、外国人に日本の風習を押し付けて気持ち悪い。この独善ぶりは、一徹がなぜ飛雄馬の敵となったか?を考えるとわかる気がする。一徹は(戦前から続く)日本精神そのものなのだ。男には一生を懸けるに相応しい対象がある。それは野球である(ベースにあるのは侍。いろんなところで時代物の喩え話が出てくるし)だから一徹は飛雄馬に野球を強制した。2021/06/16