千の命

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  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062134569
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

出産が命がけだった時代、死産の際に、苦しむ産婦を楽にし、母体を救う「回生術」をあみだした賀川玄悦の生涯。西洋医学がほとんど紹介されていない江戸中期に、世界に先駆けて胎児の正常位置を発見した賀川玄悦の偉業は、医学史の中で、燦然と輝いている。書下ろし長編小説。

著者等紹介

植松三十里[ウエマツミドリ]
静岡市出身。昭和52年、東京女子大学史学科卒業後、婦人画報社編集局入社。昭和55年に渡米し、7年暮らした後、建築都市デザイン事務所勤務を経て、建築関係のライターになり、現在に至る。平成14年、「まれびと奇談」で九州さが大衆文学賞佳作入選。平成15年、「桑港にて」で歴史文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

71
出産が命がけだった江戸時代、独学で医術を学んだ賀川玄悦。この人がいなかったら多くの妊産婦が命を落としていたかもしれない。産科の発展は命を繋ぐ偉業。とても読みやすく良い本でした。お薦めです。2019/07/21

ともくん

47
産まれたばかりの小さな小さな命が、家族の絆を救う。 赤ん坊には、回りのものを変える力がある。 例え望まれなくても、産まれくる小さな命は、力強く懸命に自らこの世に出てこようとする。 だから、懸命に泣くのだろう。 回りのものたちを励ますように。2021/12/31

ケイプ

13
出産が本当に命がけだった時代、母体を救う「回生術」をあみだした賀川玄悦の生涯が描かれています。今は当たり前になっているお腹の中では胎児は頭を下にしているという事を世界で初めて発見したという。彼がどうして産科に命をかけるのか、そしてその根底にある思いとは何なんだろう。こういった小説はやはり上手いですね、植松さん。読ませてもらえます。2016/03/16

yomineko@猫毛まみれ

9
この本の主人公、賀川 玄悦がいなければ今日の産科は築かれていないのではないか。杉田玄白先生も玄悦の偉業を解体新書に書いているという。医の世界は奥が深い。2017/11/03

プクプク

7
彼女のエッセイに紹介されていた作品。図書館で探してきた。出産が命懸けだった江戸時代、死産のときは母親も死んでしまうことが多かったという。それを解決しようと独学で学び母体を救う。お腹の中の胎児の様子やその当時信じられていたお産の方法などを変えていく賀川玄悦の偉業、妾、女郎制度などの時代と一緒に描かれている。知らなかった江戸時代の医療のことなど興味深い作品だった。2019/05/25

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