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八月の砲声―ノモンハンと辻政信

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  • サイズ B6判/ページ数 490p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062129299
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

無条件降伏から60年。もはや戦後ではなく戦前である。無知、妄信、無定見、無責任。太平洋戦争の過ちが凝縮されているノモンハン事件を識ることで視えてきた、いまここにある危機。

著者等紹介

津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山市に生まれる。東北大学法学部卒。『深重の海』により直木賞受賞。1995年、『夢のまた夢』にて、吉川英治文学賞を受賞した。直木賞選考委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

32
軍司令官や師団長等の高級将校や辻参謀や軍参謀長等の参謀たちの自己の面子を気にする肥大化したプライド、見せかけのパフォーマンスと自己肯定感からくる無責任、部下への責任回避はすさまじいものがあります。正しく自分に甘く人に厳しいです。また今もそんなに変わらないかなと思いました。2023/03/28

Willie the Wildcat

20
作戦の神様。精神主義者。賛否両論の評価。勤勉で正義感に溢れ、時に階級を超えた叱咤。死者や匪賊への配慮も、記憶に残る。一方、数字上の優劣ではなく、過去の成功体験を重視。作戦の成功には、多少(結果は、多大・・・)の”犠牲”止む無しの姿勢。戦後の保身。心に鬱積した何かが、心の”壁”を越えさせなかったのかもしれない。戦後、衆参両議員を歴任したということは、人間性に魅力があったとも解釈。辻氏の自著も踏まえた人物像の理解と評価が必要かもしれない。2013/11/17

蛇の婿

10
辻政信の軍学校時代のエピソードがとても興味深いです。おそらくこの人はたまにいる天才型の人で、記憶力が高く、さらに物事を正面からだけではなく多面的に見る事のできる人だったのでしょう…そしてそれを多分自分自身で知っている人です。このエピソードから判断するとするなら、ノモンハンでのこの人の行動は、どう考えても『わざと』だとしか考えられないのですが、本当のところはどうなんでしょう…2012/11/21

ネコ虎

8
 津本陽の小説としては駄作。戦闘シーンが延々と続くが、地図がなく、状況が把握できないし、戦闘場面が次から次と変わりどう捉えていいのかさっぱりわからない。辻政信を批判しているが通り一遍で言い古され、津本らしさがない。辻政信は大東亜戦争の至る所で顔を出し、日本を破滅に追いやったトンデモナイ軍人だが、出世主義で上に取り入るのが天才的で、パフォーマンスばかりの能無し軍人を、ここまで許した上司も下劣な軍人ばかりだ。何度か出世街道から外れそうになり、戦闘で死にそうになったようだが、その時死んでくれればよかったのに。2016/08/24

おい

4
ノモンハン事件を通し、旧日本陸軍の参謀辻政信のひいては、エリート軍人の思考や硬直化した組織の状況がよく記されている。ちなみにこの辻政信は終戦後、アジアに潜伏、ほとぼりがさめた後、参議院議員になった御仁である。2013/10/26

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