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内容説明
アンネ・フランクの同級生であり、一番の仲良しだったハンナ・ホスラー。彼女が語ったアンネの思い出と、ナチス占領下でのハンナ自身のつらい体験、そして、『アンネの日記』が途絶えたあとに隠されていた真実―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スゲ子
8
アンネの親友「ハンネリ」(本名はハンナ)の手記。『アンネの日記』にハンネリの夢をみたという記述があります。痩せ衰えて助けを求めるハンネリの夢…「なぜ私は選ばれて生きのび、彼女は死ななくてはならないのでしょうか」そうアンネは思っていたのに、結果的に生きのびたのはハンネリでした。しかも2人は奇跡的に収容所でフェンス越しに再会します。まるであの夢と呼応するかのように。「日記」の後のアンネを知る貴重な証言でもあり、ハンナという少女の体験談としても胸を打つ本でした。2018/11/03
Arte
2
アンネの日記に出てくる親友リースが1993年に戦時中の話を語ったもの。リースの戦中の話は、他のさまざまな本で断片的に読んでいたが、やっと繋がった感じ。アンネとはドイツから移住した時期が同じなご近所さんで、父親がドイツでかなり上の立場の公務員だったため、ウェステルボルク(オランダの中継収容所)にいられた期間が長かったが、ラジオが聞けたため、連合軍が上陸したことも終戦が近いことも知っていたアンネと違い、情報から遮断されていたのね。2019/05/29
ヒラP@ehon.gohon
1
アンネの日記に書かれている友だちのハンナから見た事実は、あまりに強烈で悲しいものでした。 生き残りのカードを引きつづけたハンナと、アンネの再会、終戦を直前にして祖母、父親が死んでいくところは、息を呑み、涙が溢れました。 列車で搬送される中途で知った終戦は、多くのものを失った虚脱感を伴ってしてか理解できなかったことは想像に難くないし、アンネの死を知った時の虚脱感は、自分が生きていることに対する罪悪感だったかもしれません。 子どもたちに伝えたい本として大切にしたいと思います。 2015/02/01
丘野詩果
0
アンネは戦争が終わる少し前に亡くなってしまったけれど、同級生で仲良しだったハンナ・ホスラーは収容所でつらい体験をしながらも生き延びることができた。アンネのお父さんとも会えて、この本の刊行時(1998年)には69歳で3人の子どもと10人の孫に囲まれて幸せに暮らしている。 アンネとハンナは収容所で顔は見えなくて声だけで会う事ができた。 アンネをよく知る重要な証言であり、ハンナ自身の体験としても貴重なものである。2012/04/30
イータン
0
『アンネの日記』にもたびたび記述があるハネリ。彼女の物語。母親は亡くなり、父親とも引き離されながら、地獄のような収容所の中で小さな妹を守り抜いた姉。ホロコーストで殺されたユダヤ人一人一人に人生がある。2011/06/02