内容説明
火の山を仰ぎ見つつ、光につつまれ野を駆けた日々。20XX年、パリで見つかった日本語のノートには、いったい何が託されていたのか。維新の前夜から新しい世紀まで、夢と記憶が交錯する、傑作長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
57
朝ドラ純情きらりの原作ということで図書館で借りて読みました。 朝ドラは愛知県岡崎市が舞台だった気がしましたが、原作では山梨県が舞台のようです。富士山に青木ヶ原に…。学生のころ松本清張の小説の主人公になりきって旅行にいった場所です。松本清張は戦後の作家さんですが、戦前から青木ヶ原は一種のパワースポットとして認知されていたようです。作中では不信心者を拒む場所とも…。 戦前の厳しい環境に学問や芸術へのあこがれや美しさが対照的でした。2018/09/05
amanon
5
前々から気にはなっていたものの、なぜだか最初の一頁目で何となし敬遠していたのだけれど、ふとしたことがきっかけで改めて読んでみたら、つい引き込まれて先に先にと読み進めてしまった。とはいえ、この書は太宰治、及び著者の生い立ちやこれまでの作品にある程度通じていないと分かりにくいところがあるかもしれない。とりあえずそのあたりの事情に通じていると、その魅力は増幅するということだけは確か。太宰治をモデルにしている杉冬吾をあえて画家にしているのは何故だろう?などと思いをはせる楽しみ方もある…?2010/10/10
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