内容説明
噂がウワサを呼び、モグリ殺到。開眼者続出の超人気ゼミ「オタク文化論」傑作選。ゲーム、アニメ、まんが、オカルトから講義はやがて哲学の深みへなだれこむ。岡田“オタキング”斗司夫、向かうところ敵なしの370ページ。
目次
1 光のオタク編(ゲームクリエイターのアノマリー分析―ゲーム概論;日本アニメの思想と根性と美学―アニメ概論;エフェクトアニメ進化論―アニメ各論・ゲスト ロト ほか)
2 闇のオタク編(現代アートの超理論―ゲスト 村上隆;ゴミ漁り想像力補完計画―ゲスト 村崎百郎;終わりなき「やおい」の野望―ゲスト 青木光恵 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
take
3
岡田さんの言う「オタク」は、「対象をきちんと批評できる人」ということなんだと思う。サブカルの知識が皆無なので、具体例はわからないものがほとんどだったが、著者のように、対象を面白がる姿勢をもちたいなと思った。2019/02/06
まやちゃん
1
ゴミ漁りは犯罪じゃないか?ボーダーラインのオタクたちの話、オタクは突き抜けていて過激だから良いってものでもないと私は思うし、むしろ考察や目線にこそオタクの重要な要素があると思う。前者で面白くないところもあったし、後者で面白いところもあった。2021/08/11
半木 糺
1
「オタク」を自称することがまだ商売として機能していた時代の書物。本書に登場している中で、唐沢俊一は盗作問題を引き起こして消滅し、村崎百朗は本物の「電波」に刺し殺された。第一線で生き残っているのは村上隆と小林よしのりぐらいなものだろう。誰もが膨大なアーカイブにアクセスできるインターネット浸透後の現代社会では、「知識自慢のオタク」は存在を許されない。 2003/08/18
しかいう
1
正直、そこまで期待せずに読み始めたのだが、結構面白かった。まあ、時代も感じたけど。こういう言説が当時は求められ、機能してたんだな、という一例。今の岡田斗司夫はまた違う戦術とってるだろう。でも、節々で臨界的な戦術をとっており、ゴミあさりの回とやおいの回とよしりんの回が面白かった。オタクが全員小林よしのり信者かどうかはともかく、その脱洗脳的にアイロニカルに自身を戯画して、ギャグ漫画の文体で批評を更新していく小林よしのりはまさにオタクの極北かつ裏の顔であり、それに目をつけた岡田は慧眼であったと言えよう。2012/02/26
さしとおう
1
ゲストが村上隆の講義が面白い。現代アートとしての成立要件は解釈余地の大きさ、でいいのかな。2010/09/10