講談社文芸文庫<br> 天誅組

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講談社文芸文庫
天誅組

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  • サイズ 文庫判/ページ数 598p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061961975
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【内容紹介】
尊皇攘夷、公武合体、権謀術数渦巻く激動の幕末文久2年、土佐の山奥の若き庄屋吉村虎太郎は脱藩を敢行。翌年8月、「天誅組」を組織、挙兵。その秋、激烈なる死を遂げた。草莽の志士達への著者の深い共感が、歴史に埋もれた“もう1つの転換期のエネルギー”を鮮やかに捉える。史料の博渉、明晰なる解読で維新の先駆者の真実を追跡。“物語体”も1部駆使した創見溢れる“史伝体歴史小説”。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

e.s.

1
大岡が晩年親炙したドゥルーズの概念を借りるなら、徳川体制末期の志士/浪士は、藩を超え連結-切断を行い、「日本」の身体を脱領土化し、そして天誅組のごとく天皇へと再領土化する運動体である。本作が、吉村虎太郎の内面を描写する物語体を維持できず、複数の人物の史伝体へと崩れ落ちていくのも、そうした運動の現れだろうか。ほぼ同時期に発表された司馬遼太郎の『竜馬がゆく』には無い、歴史の不穏当な出来事の体験がここにはある。それは、大岡がもつ仄暗いクーデターへの欲望ではないか。2016/01/02

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