講談社文芸文庫<br> 白い屋形船・ブロンズの首

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講談社文芸文庫
白い屋形船・ブロンズの首

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061960923
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

脳溢血で、右半身、下半身不随、言語障害に遭いながら、不撓不屈の文学への執念で歩んだ私小説の大道。読売文学賞「白い屋形船」川端賞「ブロンズの首」ほか、懐しく優しい、肉親・知友そして“ふるさと”の風景。故郷の四万十川のように、人知らずとも、汚れず流れる、文学への愛が、それのみが創造した美事な“清流”。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

54
近頃は上林暁と木山捷平をかわりばんこに読んでいるような私。本書は絶版だが電子書籍では売っている。今でも買える『聖ヨハネ病院にて・大懺悔』(同じく講談社文芸文庫)と収録作が何本も被っているので御用心である(もちろん良いものを遺していこうとする文芸文庫の良心だろうが)。『白い屋形船』は脳卒中で倒れた際の幻想的な作品。その他は家族や川端康成などの懐かしい人達や故郷・高知県を描いた作品集である。半身不随の為に左手で書いたり、妹さんに筆記して もらったそうだ。不屈の人である。我々も明日は我が身である。学ぼう。2019/09/08

michel

16
★4.2。「白い屋形船」脳卒中で入院した作者の幻想。不思議な体験から、現実にふっと戻るその瞬間で締めくくったラスト。この印象的なラストが素晴らしい。「ブロンズの首」上林さんの粉飾の無い素朴で純粋な為人が感じられる秀作。以前に読んだ関口良雄著「昔日の客」と重なる。2021/02/13

ピンガペンギン

15
作者が昭和37年に二度目に倒れた後に書かれた作品。本編はもちろん、手足になって執筆を支えた妹の徳廣睦子さんの後書きと高橋英夫氏の解説も、すごく良かった。第一回川端康成賞を受賞した「ブロンズの首」。また倒れたときの朦朧とした意識を通しての描写が他の作品とは異なる「白い屋形船」など。看病にきた島原出身の小女さんとの不思議なやり取りが面白い。「ばあやん」にはしみじみと感動(高橋氏によると心の慰めがくる)、お父さんに寒い夜に足を温めてもらった思い出が出てくる。しかし旧家の長男であって文学の道に進んだあと→2023/01/22

ステビア

13
いやぁ素晴らしいですね。しかしこのレーベル、裏表紙の煽り文句が大げさで笑えます。2014/10/16

nstnykk9814

12
電子本で初読。先に夏葉社の手触りのいい本を読んだおかげか、上林暁の語り口が心地よく感じられた。ただ、電子本はどうも読んだ気になれない。慣れていないからなのか、紙の本の方が性に合ってるということなのか、まだ判断がつかない。2015/12/18

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