内容説明
突然、片目の視力を失ってしまった推理作家・火渡雅は、ある宗教団体の教祖と出会う。彼の身に続々と起こる異様な偶然の連鎖。そして究極の密室殺人が起こり、事件は易による見立て殺人の様相を呈してくる。徹頭徹尾、「偶然」のタブーに挑戦し、誰も書き得なかった、思索に満ち溢れる究極の奇書がここに。
著者等紹介
山口雅也[ヤマグチマサヤ]
神奈川県生まれ。1989年『生ける屍の死』でデビュー。1994年『ミステリーズ』が「このミステリーがすごい!」国内部門第1位に選ばれる。1995年『日本殺人事件』で第48回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たいき
2
書いてある内容の98%くらいが意味不明だったけど、よく諦めずに読みきったと思う。自分を誉めたい。人が空想できる全ての出来事は、起こりうる現実である。空島からガレオン船が降ってくるという事象を小難しく議論するとこういう本になるということか。人の夢は終わらない。2023/06/13
あおさわ
2
やりすぎでしょう;ともらしてしまうほど突っ走った内容でした。というか一回読んだくらいでは理解しきれない。偶然と確率の蘊蓄満載の作品でした。面白い…と感じたと思います。2010/10/15
monado
1
ミステリorアンチ・ミステリと思って読み始めると肩透かしを食らう。謎の哲学・オカルト科学小説。 小説あるいは現実における偶然とは何かを問い詰める、異様な内容であり、一応ミステリという形式でそれを見せようとするが、最終的にはカオスに飲み込まれる、2023/11/14
jojoemon
1
かなりの難易度。本文に書かれている個々のエピソードは面白いが、全体を理解しようとすると物凄いパワーが必要になる感じ。自分は理解できませんでした。それでも「偶然」をモチーフにした内容はかなり面白かった。藤子F不二雄氏のSF短編「ドジ田ドジ郎の幸運」をちょっと思い出した。2010/10/30
rukeis
1
福助の密室のトリック?が見たくて読了。システムビジーが他世界と切り替わる可能性で、主人公以外の世界が切り替わるか、そのまま続行かが選ばれてるのかな……?読み手によって色んな解釈生まれそう。2010/10/11