出版社内容情報
諸橋 轍次[モロハシ テツジ]
著・文・その他
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
27
中国人がその歴史の中で磨き上げ積み上げてきた美しいものや人の在り方。山のような漢籍の中からそれらを表す言葉の数々を拾い集め纏めてくれている。辞書としてデーターベースとして用いるのに適しているのかもしれないけれど故事成語大好きなので目的もなくただただ頁をめくっているだけで楽しくて仕方ない。知っているものも初めて目にするものも言葉は面白い。三国志や春秋戦国時代の出来事から創られたメジャーな故事成語もたくさんあるのでそれらが好きで興味のある方にもオススメ。2018/04/21
黒澤ペンギン
9
大体読了。論語に刺さる名言が多かった。気ままにめくっているだけでも面白いが、件名索引から分類ごとに名言を探すのもまた楽しい。「学びて思わざれば則ち罔し。思いて学ばざれば則ち殆うし。」「過ちて改めざる、是れを過ちと謂う」2022/09/27
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5
図書館より**事典**中国史ネタ小説読解の為読了。200におよぶ主要な中国古典・随筆から、約4800の名言を採録。書き下し・原文、わかりやすい訳・解説で構成。重要な古典・主要人物には、簡潔な略解が付いている有難い1冊(紹介文、他より)――スペースオペラなどのSFに始まり、異世界ファンタジーものに至るまで、多種多様な戦記・軍記小説において、中国史(特に、老子、史記、戦国策)が元ネタとして頻繁に登場しております。本書はこれらの読解資料として重宝するだけでなく、使いやすい便利性が読書を妨げないと思います。良書!2012/09/25
松平俊介(東龍)
4
読んだ本…というより辞書ですね。これは。『大漢和辞典』の故事成語部分を抜書きしたようなものです。マニアックな古典まで渉猟しているので『続湘山野録』みたいな聞いたこともない本が出てきます。第一部の「幕末明治の一般知識人が読んだ漢書30種を8年がかりで抜粋した」部分が圧巻。他の方も言及されてますが500人にのぼる人名略解はすごいですね。確かに奇人変人もいるなあ。2014/07/20
耳目之学(不定期更新中)
4
パラパラめくっただけで読んだわけではない。『論語』などの有名な古典から『三字経』など聞いたこともない古典までが網羅されています。検索機能も優れていて、作者名・語句の一部・件名・作品名から名言を引くことができます。さらに、人名紹介や作品紹介も充実していて2000円が安く感じる一冊です。「我が国最高の中国文学の碩学」と紹介文にありました。確かに、これほど素晴らしい事典を編纂した諸橋轍次さんは「碩学」の称号が相応しい人物に思えます。この素晴らしい本よりも著者の諸橋さんに興味がわきました。2011/03/30