講談社現代新書<br> 昭和零年

講談社現代新書
昭和零年

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  • サイズ 新書判/ページ数 259p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061497993
  • NDC分類 281.04
  • Cコード C0221

内容説明

戦争から平和へ貧困から飽食へ、「ふたつの国」を生き抜いた1925年=昭和零年生まれの30人が戦後60年に贈る痛切の証言。

目次

江崎玲於奈(物理学者)時には深い森へ入ってみよう
桂米朝(落語家)あんな時代はもうごめんですなあ
小林栄一(医師)1945年8月9日午前11時2分
永井路子(作家)大本営発表で「歴史」は書けない
岡田卓也(イオン名誉会長)終戦告げた「大売り出し」のチラシ
杉下茂(野球解説者)うなる魔球も平和だからこそ
山口一郎(元・建国大学生)満州の旧友と交わした堅い握手
田中松枝(元・中国残留婦人)私たちのことを見捨てないで
大田昌秀(元・沖縄県知事)沖縄、いまだ「捨て石」なり
丸谷才一(作家)「君が代」を強制する監獄国家
篠原一(政治学者)「憲法九条の蓄積」を無にするな
山本卓真(富士通名誉会長)忘れられない部隊長の訓辞
大滝秀治(俳優)空襲下で見たヒトラーの贈り物
森園正彦(ソニー顧問)今なお蘇る「機銃掃射」の悪夢
宮崎繁樹(元・明治大学総長)九十九里浜防衛戦に燃えた日々
久田宗也(茶道家)「和敬静寂」を知っていますか
杉本苑子(作家)忘れられない「初めての投票」
山口鶴男(元・社会党書記長)国会議事堂の椅子で決意したこと
角谷清(元・宮内庁式武官長)象徴なのだから「女帝」もいい
梅原猛(哲学者)「一神教」が日本を狂わせた
松山善三(映画監督)いまこそ「知足」でいきましょう
色川大吉(歴史学者)日本の民主主義にも希望はある
速水優(元・日本銀行総裁)兄の死が導いたキリスト教への道
宇佐美忠信(元・同盟会長)愛国少年が労働運動を志すまで
橋田寿賀子(脚本家)戦後、日本人は悪くなった
菅原信海(僧侶)命の尊さは宗教で教えよう
石川六郎(鹿島名誉会長)国を立て直すための「わが信念」
星野哲郎(作詞家)人生の応援歌は七転び八起きから
森本哲郎(評論家)思考を放棄した新聞が国を滅ぼす
野中広務(元・内閣官房長官)八月十七日の「鉄拳制裁」

著者等紹介

桐山桂一[キリヤマケイイチ]
1959年、岐阜県生まれ。同志社大学文学部卒業後、中日新聞社に入社。東京新聞(中日新聞東京本社)社会部で事件遊軍キャップ、司法キャップ、特別報道部デスクなどを経て論説委員。総合研究開発機構(NIRA)の政策研究『個族化社会のネットワーク形成』特別研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユウヤ

1
出版当時に比べて改憲がさらに現実味を帯びつつある今にこそ読むべき本。一人の兵士や市民として戦争を体験した人たちから見て、仮に戦争が起こったとしても、のうのうと安全地帯に居られる為政者の勇ましい御発言はどのように映るのだろうか?2013/08/03

やまぐてぃ

1
「昭和零年」=1925年生まれの30人による、現代日本に対する提言。一人一人の記事が短いかなと思ったけど、終戦前後の貴重なエピソードを知ることができた。戦中戦後という激動期に学生時代を過ごし満足に勉強できなかった人々が日銀総裁や大学総長といった役職についているのは、やはりハングリー精神というかポテンシャルが違うんだなと思った。2012/02/03

p31xxx

0
大正の終わり,昭和零年にあたる年に生まれた日本人は,20歳で終戦を迎えました.本書は“昭和零年”生まれの著名人たちに戦争体験を語ってもらうことが趣旨であります.『敗者の戦後』のような客観的な戦後論とは全く違う切り口であるから,それぞれに注意すべき読みどころが存在しています.例えば,「戦争は二度と繰り返してはいけない」というメッセージを受け取るには惨禍に見舞われた強烈な体験を聞くのが大事ですが,責任問題やメッセージの伝播のための具体的な戦略を追求するには,より客観的な情報を手にする必要があると思うのです.2011/05/23

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