講談社現代新書<br> イギリス紳士のユーモア

講談社現代新書
イギリス紳士のユーモア

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784061490239
  • NDC分類 361.42
  • Cコード C0220

出版社内容情報

【内容紹介】
山高帽にこうもり傘、悠揚せまらぬ精神から大英帝国を彩るユーモアが生まれた。当意即妙、グロテスクなまでにブラック、自分を笑う余裕。帝国最良の産物たる紳士の最高のユーモアを味わい、そのさりげないダンディズムにせまる。

人間と世事全般を余裕をもって見つめる――イギリス人と話をしたり、何冊かの書物を読んだりして気がつくのは、彼らの性格の根本の部分に、自分を含めた人間全般と種々の物事とを、余裕のある態度で見つめる能力があるのではないかという点である。無論人間だから時には感情を爆発させたくなるときもあるだろう。あるいは悲哀の情にとらわれて、これを人目もはばからず表に出したくなるときもあるかもしれない。しかし、そうしたことをする一歩手前で踏みとどまり、自分自身を外側からながめることで、何とか精神の均衡を保とうとする。これはイギリス人、中でもその最良の部類たるイギリス紳士の大きな特色ではあるまいか。そしてこの余裕と、深刻な事態に瀕しても失われることのない冷静さの中から、あの独特のユーモア感覚も生まれてくるのだと言えよう。――本書より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しお

3
図書館。内容もとても興味深く面白かったし、文章が読みやすくまとめられていて愉快な読書だった。2011/01/10

眉毛ごもら

2
再読。懐かし黄色カバーの講談社現代新書である。英国紳士とは何者ぞという、ことをイギリス留学経験のある作者の体験とイギリスの本などから考察する。名家出身でありマナーとユーモアを兼ね備えたイギリス紳士。家に帰りたくないからクラブに入り浸ったり。田舎で大半を暇な暮らしで過ごしたまにロンドンに出て交流するという憧れの不労所得生活がそこにあった。地主として地代と小作人かかえた農園と……紳士になるのも名家がというのはこういうところではあるなぁ。最近の方々は都会に出てサラリーマン生活が多いというのも世知辛い話であった。2021/11/27

RYU

2
イギリス紳士とは、できる限り洗練されたマナーを身に着けた紳士ではなく、知育・体育・徳育をバランスよく受けた紳士。この知育・体育・徳育については、パブリックスクールが大きな役割を果たしている。イギリス紳士は、これらにより、ユーモアに必要な、「良識と平衡感覚」「現実的」「真面目な顔」「愛情」の4つの要素を身に着けている。2016/01/07

メカメカ

1
表題の通り、イギリス紳士について考察した本。 オリオン書房の「BOOKS ORION PAPER」で紹介されていたので読んでみました。内容としては別にユーモアに限ったものではなく、紳士とは何か、イギリスにおける紳士の位置付け、具体的な紳士と言われる人々の言動などを紹介しています。学者の先生が書かれたものですが、非常に読みやすく面白かった。 しかし、この本を読んで少しでも紳士になれるかと思ったが・・・何となく紳士までの距離を感じた結果になって哀しい。2015/11/09

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