講談社現代新書<br> 論語 - 現代に生きる中国の知恵

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講談社現代新書
論語 - 現代に生きる中国の知恵

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061154131
  • NDC分類 123.83

出版社内容情報

【内容紹介】
2000年以上もの間、人々に愛読され、東洋思想の根幹となってきた『論語』には、旧時代の思想として片づけられない永遠の輝きがある。平明・簡潔な文章で綴られた一句一句が、読む者の人生経験に応じてよみがえり、味わいつきない。自由な、新しい解釈を試みて、孔子の謙虚で親しみ深い人間像を浮き彫りにした本書は、まさに「温故知新」の書といえよう。

論語は――孔子の一生の経験が結晶したような本です。このなかには、社会的・政治的な経験とともに、孔子はたいへん内省的な人でしたから、その哲学的な思索体験がふくまれています。こういう経験が、論語という整然として美しい宝石のような結晶になっているのです。私は、あなたといっしょに、この結晶の美しさを、すなおに感心してみることから始めたいと思います。そしてつぎに、この結晶をもうすこしていねいに眺め、さらに、思いきってこれを手に取って、その美しさの秘密がどこにあるか、詳しくしらべてみることができたら、とも思います。ともかく、この論語から受けた感動を、できるだけ忠実に、あなたにお伝えしよう。それができたら――と私は考えております。――本書より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

12
中国古代史の泰斗の手による、当時の社会的状況を織り込んだ論語解説の書。実証的で経学からは離れているが、著者自身の孔子へのリスペクトが伝わってくる、のびのびとしたわかりやすくしなやかな解説である。後年に編纂された13 編は重視せず、あくまでも孔子の肉声に近い前半七章を主に現代に通じる智慧を得ようとするのは、原儒教の再評価のはしりとも言える。人生論としてこなれているのはもちろん、堅苦しさを極力省きながらも緻密さも捨てられておらず、ロングセラーも納得の一冊。いまだにその価値の衰えない定番、ド安定の論語入門である2017/11/20

isao_key

6
論語全20編のうち第1学而編から第7述而編までの中から代表的な文を取り上げて解説を加えたもの。なぜ7編までかというと、泰伯以下の13編は時代的に後の時代に編集されたものらしく、孔子のことばも前7編ほど孔子らしい素朴で穏健で謙遜な調子ではなく、理屈ばってやや思い上がって激越な調子のものが含まれているからと説明する。なので残りの13編は弟子が孔子を追憶していたり、弟子自身のことばをいくつかまとめるに留まっている。各編を流れがあるようごとく解説するところなどは、さすがに漢学者らしく自家薬籠中のものとしている。2014/02/10

スズツキ

4
最近のんびりと読み進めている『論語』の解読書。最も読まれているであろう岩波文庫版とは解釈が違うところもあったりして面白い。2016/10/07

kincyan

3
小説「光圀」でも、光圀は儒教の「義」に殉じて生きたと読めたが、それほど大切なものなのかという感覚がわからない。「論語」の世界では、古代中国の身分制を肯定した上で、「周」を理想の国家と捉え、春秋期の戦乱の中、社会の安定のためにどうすれば良いかと論を考えたようだ。しかし、貝塚茂樹さんがいうように、孔子の「論語」には、旧時代の思想として片付けられない永遠の輝きがあるように思う。短い語句の中に、漢語であるがゆえに意味をたくさん含んでいる。時代によって色々な解釈があるようで、貝塚さんの訳は、頭にすっと入ってくる。2020/01/09

Hiroshi

2
今まで論語の注釈は「論語は何か難しいことが述べてある本」「普通の人間ではなく孔子という大聖人の言葉が載っている本」「常人にはわからないことが書いてある本」というものだったが、そうした注釈を参考にしながらそれに余りとらわれない自由な立場で論語の原典を理解しようと努めて書かれた本。孔子とその弟子の楽しそうな会話が書かれている。論語は全20篇であるが、第8泰伯篇~第20堯曰篇は孔子の死後の戦国時代に孔子の孫弟子か曾孫弟子が新たに付け加えたものがある。故に第8以降は弟子達の孔子の追憶の言葉等に対象を限定してある。2019/02/20

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