出版社内容情報
反骨の文士・貢太郎が生涯にわたり蒐集と再話に努めた怪談から選りすぐった全百話をモチーフごとに配列して成った史上初の怪談事典は、貢太郎版「独り百物語」の書でもある。怪奇小説家・貢太郎の真髄を示す傑作怪奇小説集『黒雨集』の完全復刻を巻末に収録!
内容説明
酒を愛し朋友を愛し、そしてなにより和漢の怪異談をこよなく愛した反骨の文士・田中貢太郎。彼が生涯にわたり蒐集と再話に努めた怪談は実に総数五百編を超え、本朝志怪伝奇の一大金字塔として、今なお妖しい光芒を放ち続けている。本書は、その中から選りすぐった全百話をモチーフごとに配列して成った史上初の怪談事典であり、貢太郎版「独り百物語」の書でもある。同時代英国の大家に伍する傑作怪奇小説集『黒雨集』の完全復刻を巻末に収録。
目次
足―天井からぶらさがる足
生霊―娘の生霊
囲碁―竃の中の顔
石―室の中を歩く石
稲生怪談―魔王物語
岩魚―岩魚の怪
牛―赤い牛
海坊主―海坊主
英霊―母親に憑る霊
著者等紹介
田中貢太郎[タナカコウタロウ]
1880年、高知県三里村に生まれる。小学校教員、新聞記者を経て作家となる。大町桂月に師事して、1911年に『四季と人生』を処女出版。1929年から総計五百三十回にわたり新聞連載された『旋風時代』で一世を風靡し、大衆文壇に独自の地歩を築く。実話小説のかたわら、怪談文芸の大家としても知られた。1941年、没
東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年、神奈川県横須賀市に生まれる。早稲田大学文学部卒。怪奇幻想文学のアンソロジスト、評論家として活動中
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