出版社内容情報
卓抜な運動能力と長大な航続力で「無敵神話」を誇った名機・零戦。大戦当初から中盤までの栄光の歴史と苦渋に満ちた後半生までの波瀾の戦歴を多角的視点から徹底解剖し、蒼穹を駆けた帝国海軍が誇る名機「ゼロ戦」の真実を描き切る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
21
1996年発行だけに、議論を呼んで新考証が生まれるような内容は記載されていない。だが、零戦は防弾を考慮していない欠陥機だとか、20ミリ機関砲は弾道直進性が悪く使えない機材だったという“俗説”が、総合観に基づかない評価であると訴えているあたりは好感が持てた。あらゆる面で平均的であるのは凡庸(帯に短し襷に長し)なのであり、名機と呼ばれるような機器は、何かを犠牲にして突出した機能をもつのであるのだと。そのあたりを実感および数理的に見せようと掲載された、7ミリ、13ミリ、20ミリ銃の弾道低下率の一覧表と、各口径の2023/07/30