内容説明
物語は、あたしが自宅の台所で死体を発見したところから始まる。彼が喉と手首を切って自殺したのだ。彼は裸でリノリウムに俯せになって、まわりは血の海だ。警察か救急車か、事態を次の段階に持っていってくれるところに電話しようか、あれこれ考える。家を出て途中で電話しようとするが、そのときにウォークマンで聴いていた曲のせいで、電話ボックスを通り過ぎてしまう。彼の死を誰にも告げず、友達と酒を飲み、クラブへ出かける。そして、自殺した彼が残したフロッピーに入っていた“あるもの”から、すべてが狂い始める。鉄道模型、シルクカット、光る膝、そして、超自然的で宇宙的なヒロイン、モーヴァン。快楽とはなにかを提言した本格派文学作品の傑作。
著者等紹介
ウォーナー,アラン[Warner,Alan]
1964年、スコットランド生まれ。本作品は、処女作にてサマセット・モーム賞を受賞。BBCフィルムズで映画化が決定。二作目は「These Demented Lands」。三作目の「Sopranos」で大ブレイク。この作品は、早くもハリウッドでの映画化が決まっている。現在、アイルランドのダブリンに在住
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