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  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048972123
  • NDC分類 969.3
  • Cコード C0097

内容説明

「むかし、あるところに、マリーアという名の売春婦がいた」マリーアは、ブラジルの田舎町に育った美しい娘。恋愛に失望し、スイスの歓楽街で売春婦をして暮らしている。セックスによる陶酔など一度も味わうこともなく、日記帳だけに心を打ち明ける毎日。だが運命的な出会いが、マリーアに愛の苦しみと痛み、そして至上の喜びをもたらそうとしていた―。

著者等紹介

コエーリョ,パウロ[コエーリョ,パウロ][Coelho,Paulo]
1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。世界中を旅した後に音楽とジャーナリズムの世界に入る。87年、初の著書『星の巡礼』(角川文庫)を発表して注目を集め、88年に刊行した『アルケミスト』(角川文庫)が世界中で大ベストセラーになる。現在は世界を旅しながら精力的に執筆活動を続けている

旦敬介[ダンケイスケ]
1959年生まれ。作家・翻訳家としてメキシコ、ケニア、ブラジルなどで暮らしたのち、現在、明治大学助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナチュラ

27
「むかし、あるところに、マリーアという名の売春婦がいた。」 という文章から始まる海外小説。 ブラジルの田舎町で育ったマリーアは20歳の時、ふとしたきっかけでスイスへ行くことになり、いつの間にか売春婦に……。タイトルの11分間は読めば分かる。 主人公の職業ゆえ、性的な描写が多いと思いがちだが、そうでもなく、精神的な性の世界観というか、性について探究する真面目な小説だった。※感想の中に不適切な表現がありますが、小説の中の言葉の引用です。悪気はありません。2019/01/27

コージー

25
★★★★☆売春婦の恋の物語。性的な表現が多いため好き嫌いが分かれそうな作品であるが、個人的には非常に楽しませてもらった。主人公である女性の心の機微をここまでリアルに描いている(ように思われる)パウロ・コエーリョに感嘆してしまったことが、この本の第一印象である。また、決して俗悪な話ではなく、精神性の高い女性の生涯を高貴に描いているところが私好みであった。2022/12/03

はふ

21
愛は技術であるー。と精神分析学者のエーリッヒ・フロムは語った。本書で語られる愛は、実践的な愛ではなく、愛についてとことん掘り下げた、哲学的な愛についてのものだ。フロムとは違った愛についての深い洞察が得られる。 思考停止の楽さから、受動的な愛を求める人もいる一方で、自由を求め主体的な愛を実践する人もいる。この二つの愛の形を同時に求めようとして、苦悩し続ける人がほとんどだ。どのような形の愛であれ、人は自身の存在価値を感じるために、苦楽を経験し、愛を理解しようとする生き物なのである。2023/03/09

りさ

19
セックスのお話。人が心を主体にして繋がることは、難しいのだろうか。やっぱり大事なのかな?セックスって。。今までの経験から、セックスありきでない関係で男の人と付き合うことはできないものかと想い続けているんだけど、この本を読むと、やっぱ無理っぽいと思ってしまう。。コミュニケーションツールとしてではなく、結局は至上のものという観点なので。個人的にはコレジャナイ感強めでなので、とても読むのに時間がかかりました。2017/01/03

shiman

15
なかなかたどり着けない「アルケミスト」のために俗っぽそうなところから入ってみた。輝かしい未来を夢見て都会のビーチでスカウトにあう、これはほぼほぼ同じ内容の導入をどこかで読んだ記憶がある、がそこから作者の描くマリーアは娼婦を職業としながらも向学心と光に溢れ巡礼の道の前で運命の男性に会う。実在の方々からの取材のおかげでとても楽しんだ。感想としては、これは男性作家の描く理想(都合が良い?)の女性を信仰と俗でうまく包んじゃったのね、というのが一番の感想です。2017/06/19

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