「上海東亜同文書院」風雲録―日中共存を追い続けた5000人のエリートたち

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  • サイズ B6判/ページ数 323p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048836685
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

戦前、中国・上海に一高などナンバースクールとほぼ同じレベルの学校があった。「日中の共存共栄を図るべき、中国ビジネスのエキスパート育成が狙いだった。しかし戦争それらをすべて飲み込んでしまった。

内容説明

1901年、中国・上海に中国ビジネスのエキスパートを養成する学校が設立された。「日中共存共栄」を教育理念とするも、時代は日清戦争勝利からまったく逆の方向へと進み始めていた…。文化創設の先輩国として尊敬の対象だった中国人のことを日本人は「ウドの大木」と見下した言い方をするようになる。以降敗戦まで、理想と現実と闘いながら東亜同文書院の歴史は半世紀で幕を閉じた。だが―、卒業生たちは世間からスパイ学校、帝国主義・日本の手先との理不尽な偏見を受けながらも、けっして声高に反論せず、行動によって、その「証」を残そうとした。本書は百年の歳月を経て現代でも生き続ける日中共存の英知を発掘した彼らの足跡を追った渾身のノンフィクションである。

目次

「日中共存共栄」を目指した東亜同文書院
「思源」の人
利敵行為をしてまで守りたかったこと
文革の実態をスクープしたボーン上田賞記者
戦後日中貿易をつなぎ止めた周恩来秘話
理由なき逮捕・中国獄中の五年間
足して二で割る交渉術
朋友
カントリーリスク・ウォッチャー
賄賂とは何か?中国版「忠臣蔵」論争
外国語を学ぶということ
中国に“ノー”と言わないメンタリティの危険度
「存異求同」のアジア論

著者等紹介

西所正道[ニシドコロマサミチ]
1961年、奈良県吉野生まれ。京都外国語大学卒業。フリーのノンフィクションライターとして、1996年、東京オリンピック出場選手が歩んだ五輪以降の30年間の人生を描いた『五輪の十字架』(NHK出版)を刊行した
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

koheinet608

5
上海東同文書院と聞いてピンとくるなら、かなりの中国通。1901年に日中共存共栄を教育理念として中国ビジネスのエキスパートを養成する学校として開設された。戦前は陸軍士官、旧帝大に並ぶ学校だった。しかし今はこの存在自体、多くの人は知らない。 この卒業生達の日中経済面での貢献は並々ならぬものがある。今は中国に対して好感度を持つ人は、少ない。また蔑視感を持っている人も多い。 今も中国に対して何かの形で関わっている人なら、手にとって損はないと思う。先人がどう関わってきたか、その苦しみと喜びもわかる。2018/03/06

駄目男

3
上海東亜同文書院は父の母校なので興味を持って読んだが、大きな歴史の渦に翻弄された青春時代の父を見るにつけ複雑な思いに駆られる。2018/08/03

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