出版社内容情報
初期伊万里、柿右衛門、古九谷、鍋島、金襴手など、17世紀に一躍世界に雄飛し、その名をとどろかせた優美で精緻な伊万里焼の魅力を、様式の発生と展開という視点から判りやすく解説。鑑賞と理解を深めるための一冊。
内容説明
初期伊万里、柿右衛門、古九谷、鍋島、金襴手、染付など、17世紀に工芸の大輪の精華を開花させた伊万里焼。陶磁史研究の第一人者である著者が、その研究成果のすべてを凝縮して論述。さまざまな様式の発生と展開という視点から探る、はじめての伊万里論集大成。
目次
1 磁器の創始と初期伊万里(新窯が佐賀に勃興した桃山時代;李参平と白磁の創始;古染付を手本とした伊万里草創期 ほか)
2 初代柿右衛門と初期の色絵(色絵の開発;色絵の素地と上絵具;初期の色絵は古九谷様式の色絵 ほか)
3 優美、雄渾、絢爛を競う色絵磁器(西欧人を魅了した柿右衛門様式の優雅な工芸美;日本の油絵、古九谷様式の芸術美;富豪の夢を誘う、華麗なる金襴手 ほか)
4 伊万里焼を下から支えた染付磁器(輸出物時代初期の染付;輸出用の染付の展開;1660‐70年代の山辺田窯の染付 ほか)