角川文庫 角川ソフィア文庫<br> いきなりはじめる仏教入門

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角川文庫 角川ソフィア文庫
いきなりはじめる仏教入門

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044089047
  • NDC分類 180.4
  • Cコード C0115

出版社内容情報

死から悟りまで。いま、いちばんエキサイティングな仏教入門の登場!

日本人の宗教性、仏教の悟り、因果、執着――。仏教の根源にせまるテーマから、哲学的なテーマまで、いま一番人気の哲学者と、新進の宗教学者の丁々発止が刺激的な、これまでにない画期的な仏教入門。

内容説明

仏教について何も知らない哲学者が、いきなり仏道に入門!?ゼロから刻苦勉励を重ねて、仏道とは何であるかを自得できるのか?レヴィナス、ヒューム、ラカン、カント、デリダ、甲野善紀、マタイ伝―。思想と身体性を武器に、常識感覚で果敢に宗教に挑み、「悟りとは何か」「死ぬことは苦しみか」「因果とは何か」「日本人の宗教性とは」など、根源的なテーマについて、丁々発止の激論を交わし合う。知的でユニークな仏教入門。

目次

その1 はじめに‐私の「ご縁」論―私がまさにそのときに会うべき人がちゃんと私を待っている
その2 仏教における「自由と宿命」―仏教はどこまでいっても「因果律に則った自由意志」です。しかし…
その3 「因果」論‐月光仮面・マタイ伝・レヴィナス―必ずしも「原因」が先にあって「結果」が後にある、というものではない
その4 仏教の因果―その落とし穴を避けるためにこそ仏教の因果律という認識手法はあるのです
その5 「宿命」論―宿命というのは、それが宿命であることが私たちに知られない限りにおいて宿命として機能する
その6 仏教の基盤をひとまとめ―もし、“仏教”という商品のカタログがあるなら、そこにはぜひ「脱構築機能内蔵」と
その7 「死ぬこと」は苦しみか?―なぜ「殺す技術」であるはずの武術の修行が人間にとって意味があるのか
その8 仏教の悟り―「生きる」ほうが「死」よりも苦しいという場合もあります
その9 「日本人の宗教性」について―自分自身を顧みて思うのですが、私はかなり宗教的な人間だと思います
その10 賢者と愚者の宗教性―宗教性を成熟させた人には、賢者と愚者、両側面を確認することができます
その11 「善性」と「邪悪」について―欲望は欲望を充足させるものすべての彼方を欲望する byレヴィナス

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年、東京都生まれ。思想家。神戸女学院大学名誉教授。凱風館館長。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。2007年『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第6回小林秀雄賞を、10年『日本辺境論』(新潮新書)で新書大賞2010を受賞。11年第3回伊丹十三賞受賞

釈徹宗[シャクテッシュウ]
1961年、大阪府生まれ。龍谷大学大学院博士課程、大阪府立大学大学院博士課程修了。学術博士。専門は宗教思想。浄土真宗本願寺派如来寺住職。相愛大学人文学部教授。NPO法人リライフ代表、認知症高齢者のためのグループホーム「むつみ庵」を運営。「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

冬佳彰

18
思想家の内田樹さんと浄土真宗の釈徹宗さんの対談本。『仏教入門』とあるが、オーソドックスな入門書ではないなあ。「間狂言」と名づけられたコラムを除いては。入門というポジションよりも、いきなり仏教と哲学思想の対比・対話がはじまる感じ。よって、「入門書」を求めて本書を読むのは違うんだろうな。全体を貫いているのは、因果という用語か。これが単純な話ではない。常識的なイメージは反転する。(続く)2022/04/26

佐島楓

17
「執着」とは? 「悟り」とは? もちろん結論が容易に出る問題ではない。ただ、それらについて考えることが大事なのだなと思いました。「宗教」と構えずに、自分なりの悟りを拓いていけばいいのかな? そんなことを思い、少し肩の荷が下りた次第です。しかし、自分がいかに煩悩だらけか、執着という言葉を知るとよくわかります・・・。2013/09/15

長谷川透

13
本書は仏教入門を謳っているが、素晴らしい宗教入門書でもある。事細かい仏教用語はさておき、ざっくりと大枠を掴めるような展開はいつもの内田本であるが、今回はその役回りは釈徹宗さんが行い、内田先生は、いつもの「次数を一つ上げる」新たな問いかけを投げ、ダイナミックに論を進めていく。仏教にはあらかじめ脱構築機能が備わっている、という説は、何とも胸が熱くなる論説であり、仏教への興味が俄然湧いてきた。2012/08/14

10
☆☆☆ 内田樹×釈徹宗の対談本。どちらかというと対話を楽しみたい人向けの本ですが、仏教の話が散らばっているので大事なところだけメモすれば仏教のエッセンスは分かるかと思います。心に響いたのは「限りなき自分への執着心こそ、苦しみを生み出す」という部分。苦しくなる前の自分の行動や考え方を振り返ると、自己中心的だったことに気付き、自分への執着心をなくそうと思いました。2019/10/08

teddy11015544

8
Amazonでつい注文したので、既刊の本の装丁しなおしであることを知らずに、またまた購入してしまった。それでもほとんど憶えていなかったので、新鮮に読書。「善とは何か」という件や、制度としての宗教、ということはうーむと感心。今回はわかった気がする。大事なことは、小さな声で、何度も語られることが大事ですね。大きな声で語られることは、デマか嘘のうしろめたさを含んでいる、から生理的に拒否してしまうのだろうか、政治家の発言に対する態度みたいに。2012/05/25

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