感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
53
SFだけではない、30編からなる短編集です。星新一氏と言えばオチの気持ち良さなのですが、この作品集には敢えてオチを不鮮明にして、「何を云いたいのだろう?」と考える作品が幾つか入っています。簡潔なオチを期待していたりする為に、アレッと思いますが黄昏感といいますか寂しい余韻といいますか、こんな読後感も乙なモノです。変わった処では「シャーロック・ホームズの内幕」、ホームズ好きとしては辛いのですが、ブラックユーモア効いてます。ホンの小さな出来事で予定の変わってしまう人生の切なさ、心にしみじみと響いてきました。2015/04/07
しゅわ
53
勝手に星さん再読祭り第五弾。あとがきによると…絶版本やアンソロジーなどに入っていて、ほかの短編集に収録されなかった作品を集めた一冊みたいです。おかげでSFからミステリ、時代物まで、星作品中とりわけバラエティ豊かなショートショート30篇となっており、この書名もそういうところからつけられたとのこと。「万能スパイ用品」のような見事なオチも良いし、「凍った時間」のムントの哀愁にも惹かれます。あらためて星さんの幅の広さに感心します。2014/12/02
GaGa
50
わりと皮肉なオチが多かった気がする。「いじわるな星」は名作だと思う。ラストの数行のなんとはかないことか。「なぞの贈り物」「歓迎ぜめ」は一寸先は闇。「凍った時間」「壁の穴」漂う虚しさ。「変な侵入者」「ヘビとロケット」なあるほど。初読は学生時代。和田誠のイラストもいい。2011/11/21
Tetchy
37
これには有名な「ネチラタ事件」が入ってますね♪シャーロック・ホームズのパロディが入っていたりとヴァラエティ豊か。2008/09/19
た〜
20
(発掘再読)ショートショートの神様の異名は伊達でも酔狂でもない。2016/10/27