脳はすすんでだまされたがる―マジックが解き明かす錯覚の不思議

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  • サイズ B6判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041101599
  • NDC分類 145.5
  • Cコード C0098

出版社内容情報

だまされた! その時、脳で何がおこっているのか――?

コインが消え、帽子から鳩が飛び出し、切断された美女が蘇る。マジックは人間の脳機能を熟知しその裏をかくことで発展してきた。認知科学の見地から脳がだまされるプロセスをやさしく解説した科学ノンフィクション。

内容説明

静止した絵が動いて見えたり、曲線だと思ったら直線だったり、あなたが見ている現実の大部分は錯覚なのです―。脳は、なぜだまされてしまうのか。その謎を解くために、気鋭の神経科学者が実際にマジシャンに弟子入りし、マジックを通して認知科学実験を敢行!その奮闘ぶりと研究の成果を、ベストセラー『脳のなかの幽霊』の共著者がつぶさに綴る。錯覚の不思議をおもしろく解説した異色の脳科学ノンフィクション。

目次

セクシーなドレスの女―錯視と手品
曲がるスプーンの秘密―マジシャンが角度にこだわる理由
偽の丸天井をつくった修道士―芸術と科学における錯覚
ショーへようこそ、でも目隠しはそのままで―認知の錯覚
あなたたちの中にいるゴリラ―さらなる認知の錯覚
腹話術師の秘密―多感覚手品
インドのロープ魔術―記憶の錯覚
予測と仮定―マジシャンは私やあなたをどう手玉に取るか
フォースとともにあらんことを―選択の錯覚
魔法の杖はなぜきくのか―錯覚の相関、迷信、催眠術、詐欺
マジックキャッスル
魔法は解けてしまうのか

著者等紹介

マクニック,スティーヴン・L.[マクニック,スティーヴンL.][Macknik,Stephen L.]
アリゾナ州フェニックスにあるバロー神経学研究所(BNI)の行動神経生理学研究室長。ハリウッドのアカデミー・オブ・マジカル・アーツ(マジックキャッスル)、イギリスのザ・マジック・サークル、アメリカ・マジシャン協会、世界マジシャン協会のメンバーでもある

マルティネス=コンデ,スサナ[マルティネスコンデ,スサナ][Martinez‐Conde,Susana]
アリゾナ州フェニックスにあるバロー神経学研究所(BNI)の視覚神経科学研究室長。ハリウッドのアカデミー・オブ・マジカル・アーツ(マジックキャッスル)、イギリスのザ・マジック・サークル、アメリカ・マジシャン協会、世界マジシャン協会のメンバーでもある

ブレイクスリー,サンドラ[ブレイクスリー,サンドラ][Blakeslee,Sandra]
脳科学専門サイエンスライター。「ニューヨーク・タイムズ」紙の「サイエンス・タイムズ」欄に定期的に寄稿している

鍛原多惠子[カジハラタエコ]
翻訳家。フロリダ州ニューカレッジ卒(哲学・人類学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かわうそ

54
★★☆☆☆手続き記憶は筋肉記憶とも呼ばれ、運動神経の能力(スキーする、自転車に乗る、カードをシャッフルする)にかかわる。宣言的記憶は事実にかかわる記憶であり、意味記憶とエピソード記憶に分かれる。意味記憶は、意味、定義、概念―時間や空間に依存しない事実(「馬には脚が四本ある」「イギリスの首都はロンドンである」)を保存する。エピソード記憶または自伝的記憶はあなた個人の経験を保存する。この記憶によってあなたは自分の人生になにが起こったかを知り、想起することができる。(P138)脳が錯覚するのはよく考えたら当然。2017/01/28

秋良

8
仕事で扱うのはせいぜい視神経の辺りまでなので、外側膝常体や第一次視覚野のところはほぼ丸暗記だった。そういう風になってたんですね。手品のネタバレが数多く載っているけど、がっかりすることはなくむしろ「よくそんなんできるね!すげーわ!」って感じ。2019/02/11

EnJoeToh

6
良著。原題、"SLEIGHTS OF MIND"。これが小説だったら誰も信じない。2012/03/29

くさてる

3
脳神経学者による、手品のトリックとそれを成り立たせる人間の脳の仕組みについての一冊。とても刺激的で面白かった。手品というものがどれほど人間の知覚の仕組みに基づいて組み立てられているかということが良く分かる。同時に、だからといって手品を興冷めに感じることもなく、かえって面白いと思わせる内容で読み応えあった。2012/06/02

gasparl

1
手品を題材にした神経科学の本です。神経科学者たちが自ら手品の分野に飛び込んだだけあって、様々な手品のトリックを脳の不認知と関連付けて「ネタバレ」として紹介し、非常に興味深く読めます。人間がいかに不完全な、バグだらけに生き物かが実感でき、だからこそ面白いのだと実感できる一冊です。2014/02/04

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