出版社内容情報
「泣いたり笑ったりして生きていくのよ」シスターの慈愛の言葉は万能薬だ。末期がんの母が人生最後の二週間を過ごしたのは、長崎の高台にある聖フランシスコ病院のホスピス病棟だ。悲しい別れの舞台だと思っていたホスピスで、母と私は思いがけず素晴らしい時間を過ごすことができた。特にシスター・ヒロ子の存在はとても大きい。小さな身体でスピーディーに移動し、笑顔とともに発せられる一風変わった言葉の数々に、私たちはどれほど救われたことだろう。もう母と会えなくなる寂しさや悲しみに心を奪われている私にシスターは言った。「死んでいく人は、残される人に向けてたくさんの贈り物をしているの。それに気づくことが逝く人に対してできる最大のことですよ」。シスターの言葉にハッとして顔を上げて気がついたこと。それは、母が残してくれた大きな贈り物の一つは、「シスターとの出会い」だったということを。かけがえのないシスター・ヒロ子との交流は、誰にでもできる慈愛に満ちた看取りのレッスンであり、笑いながら生きていくための優れたレッスンでもあったのだ。
Lesson1 家族もちゃんと休むのよ
Lesson2 自分の葬式に着る服を決めておく
Lesson3 穏やかに、静かに、ていねいに
Lesson4 美しい死に顔は感謝の気持ち
Lesson5 天国の言葉を読む人と、読めない家族をつなぐもの
Lesson6 天国も極楽浄土も隣の座敷
Lesson7 本当の気持ちを知りたいならメガネを換えて
Lesson8 わがままは生きていることを楽しんでいるから
Lesson9 魂に寄り添うこと、尊ぶこと
Lesson10 役割から降りてみる
Lesson11 漢字を変えて感じてみる
Lesson12 お母さんの映画を一緒に楽しんで
Lesson13 想像力で遊びなさい
Lesson14 いまは許せなくていいの
Lesson15 祈りは人が心を取り戻す時間
Lesson16 やれることをやったら楽をして
Lesson17 逝く人がくれる贈り物を受け取って
Lesson18 みんな、泣いたり笑ったりして生きていく
小出 美樹[コイデ ミキ]
著・文・その他
内容説明
長崎の高台にある聖フランシスコ病院のホスピスで、末期がんの母と私がシスター・ヒロ子から贈られたもの―それは、どこででも誰にでもできる慈愛に満ちた“看取りのレッスン”だった。
目次
はじめに シスター・ヒロ子の流儀
家族もちゃんと休むのよ
自分の葬式に着る服を決めておく
穏やかに、静かに、ていねいに
美しい死に顔は感謝の気持ち
天国の言葉を読む人と、読めない家族をつなぐもの
天国も極楽浄土も隣の座敷
本当の気持ちを知りたいならメガネを換えて
わがままは生きていることを楽しんでいるから
魂に寄り添うこと、尊ぶこと〔ほか〕
著者等紹介
小出美樹[コイデミキ]
1964年、長崎県に生まれる。長崎市、福岡市などで編集・ライター業に従事。1999年、上京し、出版社勤務ののち、フリーランスの編集・ライターになる。2001年より、イラストを描きはじめ、『小説現代』などにイラスト連載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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