朝日文庫
新幹線がなかったら

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  • サイズ 文庫判/ページ数 391p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022614513
  • NDC分類 686.21
  • Cコード C0165

内容説明

世界一と言われる新幹線。しかしその誕生までの道のりは決して易しくはなかった。新幹線の計画段階から、設備トラブル、労使間の対立や事故を乗り越えてきた歴史を、海外の鉄道事情も絡め、自身の経験と豊富なデータや写真で、JR東日本会長(執筆当時)の著者が綴る。

目次

第1章 鉄道大国日本
第2章 時速二百キロへの挑戦
第3章 特急時代の幕開け
第4章 技術者たちの闘い
第5章 コンピュータ登場
第6章 安全性と乗り心地
第7章 欧州の速度競争
第8章 世界一の鉄道へ
第9章 民営化は“文化大革命”
第10章 次世代の鉄道

著者等紹介

山之内秀一郎[ヤマノウチシュウイチロウ]
1933年東京都生まれ。東京大学工学部卒業後、日本国有鉄道に入社。東京北鉄道管理局長、本社運転局長、国鉄常務理事、東日本旅客鉄道副社長、同会長などを経て2000年退社。現在、独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

34
2004年刊。国鉄の幹部職員として採用されJR東日本の会長を務めた鉄道マンが自らのキャリアに重ねて高度成長期からJR発足までの鉄道の変遷を綴るもの。時機に恵まれて大成功をおさめた東海道新幹線の話題だけでなく、建設費がかかり難産だった東北・上越新幹線、民営化の伏線になった現場の労働組合の激しい活動の様子などを実務に携わった著者の視点で丁寧に記載。当時の国鉄が手本としていたフランスは独創性を重視していたのに対して日本は実用化と改善を得意とするという哲学の違いにも言及。鉄道史としても読むに耐える一冊です。2019/11/24

鐵太郎

4
国鉄、JR、そしてJAXAと、日本の技術の先端を走った技術者としての山之内氏の回想録のようなもの。鉄道に対する熱い思いが伝わってきます。フランスが選んだTGV方式の新幹線と、日本の全車両駆動方式の違いについての話などが、結構面白かった。2005/07/23

よっ!

2
タイトルと内容は少し異なるが、管理職として悪名高い国鉄の労組との戦いや、特急列車の進歩など、著者の回顧録。苦労話だが暗くなっておらず、すっと読めるのは良い。さらに国鉄の内部事情まで触れられている。新幹線のない世界については詳細に記述されていないので、「新幹線」=「日本の鉄道」なのだろうか。★★★☆☆2013/01/06

マサトク

2
JRのえらいひと(東日本元会長)の書いた、回顧録的な所もある一冊。でも、システムとしての鉄道というものが良くわかるし、海外との比較もわかりよい。あんまり興味なかったジャンルだけど、面白く読めた。良書と思う。2013/05/18

Kiyotaka Mukaida

2
先生の紹介で読み始めた。少し古いデータが多かった気がする。新幹線が出来たことによってどのような進歩が生まれたか、成立過程や海外との技術比較、ネックとなる問題への取り組み方など様々な体験がちりばめられていた。日本の技術は世界一というが鉄道の分野で日本の基準がグローバルスタンダードになっていることは少ないだろう。これからの勝負は海外にどれだけ出て行くことのできる上下一体型の開発を出来るかにかかっていると思った。2013/04/30

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