朝日選書<br> ゲーテとその時代

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朝日選書
ゲーテとその時代

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  • サイズ B6判/ページ数 274p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022596468
  • NDC分類 940.28
  • Cコード C0322

内容説明

作家にして政治家ゲーテと追体験する激動の83年間。7年戦争‐フランス革命‐ナポレオン支配。

目次

生まれた頃―病気と寿命、そして「家」のことなど
「家庭教師の時代」―十八世紀後半の教育事情
ライプツィヒ遊学―そこから見たドイツの文化的状況
シュトラースブルク―若きゲーテの「ドイツ」意識
『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』―帝国騎士の「自由」
『若きヴェルテルの悩み』―その民衆観と「市民性」
読書と市民社会―啓蒙のコミュニケーション
保守的啓蒙家メーザーとゲーテ―小さな領邦の文化的役割
ゲーテが住んだワイマル―小公国の「世界」
政治家ゲーテ―小領邦の啓蒙絶対主義〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tieckP(ティークP)

6
テーマ的に人を選ぶかもしれないけど、優れた本。1800年前後はヨーロッパにとっても、ドイツ文化にとっても激動の時代で、この本はその時代をゲーテに近づいたり遠ざかったりしながら眺めていく。ゲーテ関連本が数多あるなかで、この本の一番の魅力は文学者ではなく歴史の専門家が書いていること。それは欠点でもあって、著者が文学については入門書を読んだ程度だと述べるとおり例えばロマン主義の萌芽についての見解がかなり浅いけれど、補ってあまりある長所として、それぞれの作品が書かれた時代の空気をかなり鮮やかにつかみ取っている。2013/09/27

tieckP(ティークP)

4
再読。坂井氏は、18世紀ドイツ史を面白く読ませる貴重な歴史家で、二度目に読んでも学ばされるところ数多。フランスを上まわっていた読書率、教養市民層が国に雇われるかたちで貴族層とともに国を動かした当時の政体、メーザーによる小国群雄状態の美点を活かそうという主張(ゲーテやシュタインに採用される)、重農主義的性質などが興味深く語られる。個人的にナポレオン期より前が好きなのだが、作者自身これを講義を元に書き、講義はいつも途中で終わっていたというから、前半のほうがより授業の反復で練られたのかもしれない。2017/12/16

鬼山とんぼ

3
多彩な顔を持つ文学界の巨人ゲーテを軸に、その人生と、そうした生き方となった個人的事情に合わせてドイツを中心にその時代を解説する。著者は西洋史専攻で戦争の傷跡の残るドイツに留学し農業史を研究したが、そこでゲーテとクロスオーバーしたようだ。『ドイツ史10講』があまりに判りやすかったので、もう少し彼の言葉でドイツを勉強したくなったので、本書を手に取った。豊富な情報量を持っているのに偉そうな顔をせず、的確にポイントを理解できるように書いている。2023/07/11

2watoyo

1
18世紀から19世紀のフランス革命、その後のドイツの風潮について。その時代に生きたゲーテの足跡(文学作品や政治への関わり)を辿りながら、その時代のヨーロッパ(ドイツを中心に)を見ていく本。ヨーロッパ(ドイツ)史を知りたくて(そして、著者が同じ『ドイツ史十講』がおもしろかったので)読んだのですが、ゲーテの各作品の概要(どの時代を舞台にしているかなど)が分かったので、興味のある時代が舞台の作品を読みたくなりました。2012/01/26

Ecka

0
ゲーテの軌跡を辿りながら語られる、当時の人々の暮らしぶり、時代の風潮などが、とても楽しく読めた。 特に、フランス革命前後の様子が強く印象に残った。2024/03/30

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