内容説明
貧乏画家の家庭に生まれ、ナチス支配下の青春時代、戦後の俳優修業、そしてさまざまな恋愛…『モモ』『はてしない物語』の作者が世に出るまでの半世を友人ジャーナリストが描く。
目次
第1章 画家とみなし子―ガルミッシュ一九二九~三一
第2章 子供たちの王国―オーバーメンツィング一九三一~三五
第3章 学校ぎらい―シュバービング一九三五~三九
第4章 落第生と戦争―ガルミッシュ一九三九~四五
第5章 焼け跡の模索―シュバービング一九四五~四七
第6章 演劇への目覚め―シュトットガルト一九四七~四七
第7章 俳優修業の日々―レンズブルク一九四九~五二
第8章 物語との出合い―シュバービング一九五三~五六
エピローグ 作家の誕生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwri
1
再読。日本語で読める唯一のエンデの伝記。ただし、ジム・ボタンの出版頃まで、つまりエンデの前半生である。幼年期・戦中期・戦後・俳優時代、エンデ自身がインタビュー等で断片的に答えている様々な事柄が、一本の線で繋がれる。何より、共にエンデの友人でもある著者のボカリウス氏と訳者の子安氏、そしてエンデ自身の共同作業でできたという本書は、エンデの伝記であると同時に、エンデ作品の底に流れるエンデの世界観に直に触れている/触れることのできている、(日本語で読めるもののうちでは)数少ない最良の書の一つであろう。2011/11/03
みやか
0
23時45分読了。ためいきが出るほど詳細な、物語を紡ぎ出す前のミヒャエル・エンデの生きた記録。そこにかれは居たし、ここにかれは居る。2010/06/15