出版社内容情報
『飢餓海峡』『宮本武蔵』『土』等々の名監督の矛盾に満ちた孤独な生涯を、彼に師事した脚本家が15年かけて描ききった鎮魂の800枚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネスミス
3
非常に勉強になる本。 内田吐夢監督の作品に対する姿勢がありありと伝わってくる。 自分もこれぐらいの心意気で映画を撮ろうと思う。2020/07/06
か〜ら
1
映画製作の裏話より、巨匠の生い立ちと家庭の事情が詳しく記される。取り敢えず作家論の基礎資料となり得る評伝。2008/08/25
焼きそばん
0
年末の町山さんの映画塾の公開ライブで紹介されていました。今まで古い映画は見たことなかったですが、宮本武蔵を見る前に読み始め、そのこだわりに驚きを隠せませんでした。他の映画も見たくなりました。2016/01/03
Decoy
0
コロナ自粛期間に、『宮本武蔵』全五部と『血槍富士』を観て、監督本人にも興味を持ったので、読む。愛憎相半ばで、伝聞推測も多いが、むちゃくちゃ面白い! 脚本家が書いただけあって、読む者を引き付けるテクニックが見事。1955年の『血槍富士』が、なぜ戦後第一作なのか疑問だったのだが、内戦期の中国を彷徨していたとは…。戦前の傑作が、フィルムが失われて完全な形で観ることができないのは、残念過ぎる。このため、永遠にその全貌と真価が理解されないのではないか? 取りあえず、『飢餓海峡』を早く観直したい!2020/10/10