内容説明
本書第一論文「現代歴史家への疑問」(1956)を契機に、昭和史論争が巻き起こった。岩波新書『昭和史』には、人間が描かれていない、歴史叙述が稚拙である…批判・反批判の応酬において、天皇制、中国問題、共産主義、近代化等々の問題点の所在が明らかになる。日本人にとっての戦後を考えるための基本文献。
目次
現代歴史家への疑問
歴史家の主体性について
日本近代化の悲劇
擬似宗教国家
革命の動きをめぐって
戦後日本についての覚書
附録 民族性をめぐる様々の感想
著者等紹介
亀井勝一郎[カメイカツイチロウ]
1907‐66。評論家。北海道函館市生まれ。東大文学部美学科中退。左翼運動に参加し逮捕、二年半の獄中生活の後転向、日本浪漫派に参加。古典論、日本人論を中心とした評論活動を展開する
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