出版社内容情報
大きな耳,長い鼻は,どんな役割をしているのだろう.陸上で最大の動物にひかれてアフリカに通い続ける著者が,知られざる野生ゾウの生態と魅力にせまる.ゾウのたどった「道」を通して,野生動物と人間のかかわりを考える.
内容説明
アフリカの野生動物の頂点に立つ陸上最大の動物ゾウ。長い鼻や大きな耳は、どんな役割をしているのだろう。保護活動のため長年アフリカに通い続ける著者が、知られざる野生ゾウの生態とその魅力を語る。野生動物が激減する今日、ゾウの歩む「道」を通して、人間がとるべき「道」を考える。
目次
第1章 ゾウの社会はどうなっているか
第2章 ゾウの体のつくりとしくみ
第3章 ゾウの歩んだ道
第4章 ゾウのくらしと生態系
第5章 アフリカの野生動物界
第6章 人間はゾウとどう共存するか
おわりに―ゾウに未来はあるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
304
本書の主役はゾウだが、著者はゾウのというよりは、生態系全体を見通し、併せて野生動物を保護するといった立場の研究者。ここでいう「ゾウの道」は、物理的な意味でのそれと、ゾウ自身の生との両方を荷なっている。ゾウを核としながら、ゾウと他の動植物との関係性や、ゾウ(あるいは野生動物)と人間の関係など、様々な意味で示唆的である。大型のものだと7トンにもなろうかというゾウ。しかも、彼らは大きな群で移動する。ややもすると、自然の破壊者に見えかねないが、実はゾウは「アンブレラ・スピーシーズ」であり、多くの動植物の共生に⇒2024/04/21