岩波新書<br> 戦後文学放浪記

  • ポイントキャンペーン

岩波新書
戦後文学放浪記

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 213p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306788
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

「学校嫌い」だった少年時代.大病,敗戦を迎えて,吉行淳之介ら「第三の新人」時代の文学者との交流,そして父の死と,自らの出自をたどる旅路….折々の代表作の回想を交え,魂の存処を求めてきた文学的放浪を綴る.

内容説明

「学校嫌い」だった少年時代。日ごと濃くなる戦争の影。敗戦を迎え、病床で書かれた初期の作品。芥川賞受賞前後、吉行淳之介ら「第三の新人」時代の文学者との交流。六〇年安保の嵐とアメリカ。そして父の死と、自らの出自をたどる旅路…。おりおりの代表作の回想をまじえながら「敗戦」をうけとめ、魂の在処を求めてきた文学的放浪を綴る。

目次

1 習作の頃―一九三〇~五〇年代
2 芥川賞以後―一九五三~五六年
3 戦中派の文学―一九五七年頃
4 中途半端な年齢―一九五九~六五年
5 自分自身のなかの父―一九六〇~六六年
6 学校嫌いと『聊斎志異』―一九七三~七四年
7 タヨリない男―一九六〇年代
8 本卦還り―一九七五~八一年
9 『流離譚』―一九七八~八一年
10 曲芸芸人の新旧対立―一九八八年
11 吉行淳之介の事―一九八五~九〇年代

著者等紹介

安岡章太郎[ヤスオカショウタロウ]
1920年高知市に生まれる。1948年慶応義塾大学英文学科卒業。現在、小説家、芸術院会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hirayama46

6
自作についての回想や、第三の世代の作家たちとの思い出を綴った一冊。戦後文学を包括的に紹介するものではなく、あくまでも安岡章太郎個人にとっての文学をどう放浪してきたか、を書いた本でした。構成にややゆるいところもあり、過去作を既読なファン向けな本とも言えますが、語り口は老練で、穏やかに楽しめました。2020/05/15

悸村成一

1
関係ないかも知れないが、そー言えば、ファックス以外、Internet、PC、ワープロ等の話は一箇所も出てこない。図書館本。1302018/09/09

本命@ふまにたす

0
安岡章太郎が、戦後の文壇を背景としつつ自らの作家としての歩みを振り返ったエッセイ。安岡の興味が最終的に「歴史」に至ったのが興味深いが、本書だけからその理由を考えるのは難しいかもしれない。2020/07/20

unterwelt

0
『戦後文学放浪記』という書名だが、著者の自叙伝という方が正確かもしれない。作家になるまでから『海辺の光景』までの話は面白いのですが、それ以降になるとだれているというか緊張感がなくなっている感じがして、福田和也が『作家の値打ち』で書いていたことは的を得ていたのではと思う次第。2019/02/02

まどの一哉

0
「第三の新人」という呼ばれ方をしていた安岡・吉行淳之介・庄野潤三・小島信夫・遠藤周作などの世代は、比べれば少し上の島尾敏雄・椎名麟三・梅崎春生らとは違うのかもしれないが、今になってみるとそれぞれ各作家の個性の違いのほうが大きいと感じる。そして誰しも自分達がそれまでの世代と比べて中途半端な、確固とした立場を持てない世代だと自覚するのは、現在でも同じではないか。2018/01/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/26154
  • ご注意事項