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岩波新書
孤島の生物たち―ガラパゴスと小笠原

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  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004303541
  • NDC分類 468
  • Cコード C0245

内容説明

大洋のなかにポツンと孤立している島々には、そこでしか見られない不思議な動物や植物が生活している。キクの大木、海にもぐるトカゲ、飛ばなくなった鳥たち―。ガラパゴスと小笠原を中心に、ハワイ、カナリア諸島などの興味深い生態を紹介しながら、これらの動植物がどこからきたのか、どのように多様化したのかを考える。

目次

第1章 進化論の島ガラパゴス
第2章 海洋島にカエルがいない
第3章 日本のガラパゴス小笠原
第4章 島は進化の実験場
第5章 大陸の中の孤島
第6章 島の生物が危ない

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

385
絶海の孤島という形容に最も相応しそうな島として、誰もがガラパゴスを思い浮かべるだろう。学術的にはこうした島を海洋島といい、琉球諸島などの大陸島とは、その成り立ちも環境も大いに異なっている。ガラパゴスを有名にしたのはダーウィンだが、名高いダーウィン・フィンチをはじめとして、この島の動物がいかにダーウィンの考察に寄与したかがよくわかる。小笠原はガラパゴスに比べるとゾウガメやイグアナといったスターに欠ける分、地味さは否めないが、アプローチの容易さ(とはいっても結構大変だが)から、その分緻密な紹介がなされている。2020/09/01

wei xian tiang

3
著者が絶滅危惧種という訳語を考案したのだが、94年の本書刊行当時まだまだ普及途上であり、マスゴミも常用漢字外の惧の字を嫌ってなかなか使わなかったという。それから二十年、完全に定着し隔世の感がある。しかし「絶滅が危惧『される』種」の漢字だけ取ったこの語は長いし造語法にも違和感を感じないでもない。虞滅種とか衰僅種とか何とか三文字に収められなかったものかとも思うが最早如何ともしがたい。2015/02/06

ジョン

1
「絶滅危惧種」という言葉を造った(正確には訳した)小野幹雄氏による著作。孤島の動植物についてだけでなく、島嶼部の動植物相に影響を与える要因や、島の定義を拡大し、砂漠の草原ロマスや高山植物についても触れており、意欲的な一冊になっている。久しぶりによい新書を読んだ。2021/02/11

かりぐらし

1
大陸と一度も陸続きになったことがない海洋島、本書ではガラパゴスと小笠原諸島を主に取り扱っています。また砂漠に囲まれた陸の孤島なども例にとり、特殊な環境下での生物の進化と絶滅についてわかりやすく書かれています。海洋島には両生類や哺乳類、所謂ドングリ系の植物は故意に持ち込まれない限り存在しないというのは、考えれば分かるけど今まで気にした事もなかった。フィンチの嘴などでも知られるように、小さな限られた島でも生物の多様性があり、限られた中で進化したからこそ絶滅にも瀕しやすいという。とても勉強になります。2020/03/01

でね

1
読んでました。離島の生物相がどう異なるのか、わかりやすく書かれた本。高山植物も確かに離島的な生き物なんですよね。あと、絶滅危惧種に対する筆者の見方は今の時代でも大事なポイントのひとつだと思う2016/11/08

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